またひとり赴任者が帰国することになったので、送別会を行った。そこで、ボブというギターの得意なアメリカ人にビートルズを歌えと言われたので、涙の乗車券を歌った。ウケを狙おうとして写真のような扮装で歌ったのだが、顔の大きさが合っていないのでなんだか気持ちが悪い。
歌はキーが高くて声が出ず、最悪だった。
このボブはまだ20代なのに70年代の音楽が好きで、レッド・ツェッペリンの熱狂的なファンで、この後、ひとりでしきりにツェッペリンのギターのリフを弾いていた。
このあたりではカントリー・ミュージックがポピュラーなのだが、ボブにカントリーの定義を聞いてみたら面白い答えが返ってきた。カントリーは、いつも何かを失うことを歌っているのだという。女に逃げられた、家を失った、車を失った、金を失った、こういう歌詞がカントリーの特徴だというのだ。これにマンドリンだかが加わると完全にカントリーなのだという。なんだか面白い。