三男の部屋に行くと、机の上になぜか卓球のラケットと地球儀とお医者さんが頭につける鏡がおいてあった。このミスマッチが趣き深い。
年別アーカイブ: 2011
会津いじめ
仙台市の学校が修学旅行で会津に行くのを取りやめる動きがあるそうだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110423-00000015-khk-soci
会津に行く予定だった小学校85校のうち、83校が行き先を変更したかその検討をしているとのことだ。
「福島を避けるのは、万一を考えてのこと」
「風評と分かっていても、福島と聞くだけで心配する保護者がいる。会津は毎回児童を温かく受け入れてくれた。こんなときにお返しできず申し訳ない」
とのことだ。これを小学生ではなくて教頭先生や校長先生が言っているというのだから信じられない。この人たちは気でも狂ったのだろうか。
万一もクソもない、会津と仙台は福島の原子力発電所から同じ距離にあり、会津に行く途中の道路だって発電所の近くを通らないように選べるのだ。食べ物だって、旅行中の2日や3日で害など有り得ない。風評と分かっているなら、それをちゃんと保護者に説明すればいいだけではないか。保護者など地図を見たことがないか見方を知らないだけで、ただ「福島県」という単語に反応しているだけに決まっているのだ。会津と発電所の間に線を引いて「今日から会津側は新潟県にします」と言えばそれで安心するレベルで、つまり単なるアホなのだ。
これは「思いやりの気持ち」などまったく関係のない、「地理」と「理科」の問題である。こういうときこそ、地図の見方を知らない保護者に地図の見方を教え、風評被害に苦しむ会津の人たちに恩返しするのが教育ではないのか。それを恩返しどころか風評被害に加担するというのだから信じられない。それも仙台市の小学校みんなでだ。
私は無闇に学校の先生を批判したりするのは嫌いであり、その苦労についてはいつも敬意をもっているが、それだけにこのような報道は信じられない。本当に本気でこんなことをするのだろうか先生方が。ともかく信じられない。「まず地図見ろ地図!」と言いたい。
この分ではそのうち「福島」という苗字の先生も危険だから「万が一を考えて」「念のために」解雇されるのに違いない。いや、冗談じゃなく今やろうとしているのはそれと同じ程度のことなのだ。
夕日の中の小室
近所の様子
自衛隊員の気遣い
小室から興味深い話を聞いた。
小室の家には仏壇があるのだが、震災後間もなく自宅に行くと、仏壇は隣の部屋の床に倒れていたという。二階まで浸水したのだからこれは怪しむことではない。
ところが何日か後に行ってみると、その仏壇がきちんと床の間に立ててあったという。被災者を捜索している自衛隊か警察の人たちが、わざわざ移動してくれたのだ。仏壇が上下逆さまに置かれていたことから、その人たちは宗教にはさしたる興味はなかったものと思われる。連日、沢山の遺体を目にしている彼らにしてみれば、床に転がっている仏壇をのをそのままにして置くことはしのびなかったのだろう。
そのときの彼らの心情を察すると胸にこみ上げてくるものがある。
小室の自宅
人の風評被害
福島県民に対する風評被害が続いているらしい。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110421-00000520-yom-soci
このニュースでも千葉県船橋市教委が「子供たちに避難者の気持ちを考えるよう指導するように」と小中学校に通知を出したとある。このように気持ちの問題にしてしまうと、「そんなこと言ったって放射能がうつったら困る」という人への説得にはならない。
必要なのは「放射能は絶対にうつらない。そんなことを言うヤツはバカだ。そういうことを言う人を見たら正してあげよう」ということではないのか。理解できない人にも何度でも声を枯らしてそうい言い続けるしかないではないか。
その肝心なことを言わず「被災者の気持ち」などと論点をズラすから風評被害が減らないのではないか。もしかして、ニュースのネタとして温存できるようにわざと論点をぼかし、放射能はうつるかもしれないという誤解する人が減らないように気を配っているのだろうか。
本当に風評被害を減らしたいなら、ニュースのたびにしつこくしつこく「放射能はうつらない、うつると言う人はバカ」とキャンペーンを張るべきではないか。
また、もうひとつの可能性がある。実はこの報道のような風評被害はごく希にしかなく、私のようにこの記事に憤る読者を狙ってわざと大げさに報道しているというものだ。何日か前の風評被害の報道でも、同じく船橋市教委のコメントが取り上げられていることから、その可能性を疑わせる。
NHK『ディープ・ピープル』
NHKの新番組『ディープ・ピープル』で卓球が取り上げられたので、さっそく見た。
新番組の題材として取り上げられるのだから卓球もメジャーになったものだ。
「中国に勝つ卓球」というサブタイトルのもと、松下浩二、田崎俊雄、水谷隼の3人が司会なし、台本なしで語り合う企画だ。
3人の語りはともかく、ときどき挿入される番組側からの解説が相変わらずであった。中国選手が強い理由は「縦横斜め自由自在の魔球のようなドライブを操り、そんなボールが打てる選手は日本に1人もいないため」などと話をずいぶんと単純化している。卓球界の誰もそんな説は聞いたことがないわけだが。逆に、中国が仮想敵選手を作って練習しているという公然の事実を「卓球界ではある噂がささやかれている」など無理やり神秘化している。
対談とは別に、関根勤と中村慶子アナウンサーが解説やらコメントやらをしていた。関根勤は、学生時代に遊びで卓球をしていたらしいが、なんと長谷川信彦を真似して一本差しだったという(もうね、長谷川信彦の写真が出てきた時点でね、許します)。それはいいのだが、関根と中村の以下のやりとりには笑った。
中村「トップ選手のスマッシュは時速270キロもある」
関根「速いですねえ、新幹線の通過のときと同じぐらい速いですね」
中村「球が往復するのに1秒ぐらいってことですかね」
関根「・・・1秒かかんないんじゃないですかね」
中村「そうですね」
関根「ねえ」
何言ってるんだか。やっぱ台本あった方がいいんとちゃうか。
中国選手の強さを語るのに、VTRで石川佳澄が登場したが、髪型が変わっていて新鮮だった。