体罰について

どこかの高校バスケ部顧問の体罰が問題になっている。卓球界でも体罰をする学校があるという話はチラホラ聞くし、親が子供を叩くなどというのは当たり前のようによくある。

テレビでは「教育基本法で体罰が禁止されている」と言うが、それは時速40キロの制限速度のようなもので、そもそも守っている人の方が少ないルールである。問題は体罰の有無ではなくてその程度にあることは明らかだ。平手で30発も叩くのはやりすぎだし、拳で殴るなどは1回でもダメだろう。しかしその許容程度を客観的に決められないから安全策として「体罰はダメ」となっているにすぎない。

体罰が教育に効果があるかどうかはわからない。そもそも何を持って教育されたと判断するのかもわからない。仮に教育の効果がないとしても、私はある程度の体罰なら容認する。現場では暴力で生徒の行動を制限する必要がある場合もあると思うし、先生も人間なのだから腹が立って手を出したくなるような生徒もいるだろうからだ。

なお、荻村伊智朗は体罰は絶対にしなかったそうだ。体罰はしなかったが、言葉の暴力が凄まじく「これなら叩かれた方がマシだ」と思うほどの全人格否定を延々とされるのだという。その荻村が『卓球クリニック』(1990年ヤマト卓球刊)という本で、指導者の体罰が嫌だという読者の質問に対して「ネチネチといじめまわされるよりは、スカッとなぐられたほうがいいというふうに考える場合もあるでしょう。また、暗い顔をしてブツブツと口の中で生徒の悪口ばかり言っている雰囲気よりも、スカッとなぐってあとはニコニコというほうが思い切ってやれるかもしれません。」(P196)と答えているのだから可笑しい。

自分自身のことはどう評価していたのか聞いてみたかった。

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