今野さんから気の毒な話を聞いた。大阪で行われていた世界選手権代表選考会の帰り、男子ナショナルチーム監督の倉嶋洋介氏を乗せて車で東京まで帰ってきたらしいのだが、車中、倉嶋氏が「フライデー読みましたよ」と言ったという。
「何のこと?」と今野さん。「とぼけないでくださいよ。アレ、今野さんでしょ?」と倉嶋氏。詳しく聞いてみると、12/20発売の写真週刊誌フライデーに、ユース五輪の選考をめぐる揉め事の記事が載っていて、その中に「卓球専門誌記者」のコメントが出てくるのだという。それがかなり協会に批判的なコメントなのだが、卓球王国のウエブや雑誌で今野さんがこの問題を何度か書いていることから、これは今野さんだと思われているというのだ。
思い返してみると、今回の取材中、協会の人たちがどことなくよそよそしかったという。なんとも気の毒な話だが、正直、面白い。卓球専門誌といえばメーカー誌以外には卓球王国ぐらいしかないのだから「この記事を読んだら自分でも俺だと思うよな」と今野さん。「卓球界の90%以上はこれ今野さんだと思ってますよ」と倉嶋氏。
実際は、今野さんは、週刊誌の取材はすべて断っているという。昔は、何か有名になるような気がして喜んで取材を受けていたのだが、結局、悪い発言ばかり取り上げられてロクなことがないことがわかったので、断ることにしているという(しかも名前も「金野」などと間違われる始末らしい)。
それにしても、取材を受けた「卓球専門誌記者」とは誰なのだろう。といって、それほどひどいコメントをしているわけでもないので、まあ騒ぐほどのことでもない。
ただ、今野さんは「俺じゃないって!」ということなので、代わりに私がこんなところでひっそりと書いてあげる次第だ。
フライデー読んだけれど、記事が事実であればひどい話だ。接着剤問題の時もそうだが、メディアは一時的には騒ぐだろうがその後は何も改善されないまま終わってしまうのだろう。サッカーや野球のようなメジャースポーツであれば世論が許さないだろう。哀しいかな卓球は所詮マイナーなスポーツということが改めて明らかになっただけだ。問題がうやむやになってしまえば、当事者が気の毒なのは言うまでもないが、一般市民にも卓球というスポーツに悪い印象を残すことになるだろう。正直な話個人的には最近どうでもよくなってきたが、日本の卓球の将来を真剣に考えるのであればさらなる問題提起があるべきではないか。