月別アーカイブ: 1月 2014

 『ザ・ファイナル2014.1』サンプル映像

先日、全日本で撮影をしてきたDVD『ザ・ファイナル2014.1』のサンプル映像を作成したので、ご覧いただきたい。

https://dev.world-tt.com/ps_movie/movie_member.php?selMovNum=170

本編は今編集中だ。撮影中は全部の試合を見ることはできないから、撮影された映像のほとんどが初見の状態で編集をしているのだが、昨年よりも明らかに素晴らしいプレーが収められていることがわかり、我ながら完成が楽しみだ。さて、編集をしていて思うのは、黄色のユニフォームっていいなあということだ。映像的にフェンスの青とよく合うのだ。反対に、青や黒っぽいのや柄ものはあまり映えない。黄色のユニフォームが増えると嬉しいなあ。あと、回り込んだ拍子に台の角に短パンがひっかかって脱げたりする選手がいると嬉しいなあ。誰か選手生命を賭けてでもわざとやってほしいものだ。

あと、とっても惜しいカットがあった。松平健太が田添健汰との試合で、最後の一本を取ったとき、田添のボールが松平の頭上高く舞い上がった。松平はそれを正面を向いたまま腰のあたりで後ろ手でキャッチしようとしたのだが、惜しくも取りこそなった。これが見事とれていれば素晴らしいシーンになっただけに残念だ。来年もトライしてほしい。

Yahoo!にデビュー

担当編集者の渡辺友くんからメールで「見せたい画像がある」とファイルが送られてきた。開いてみるとYahoo!サイトの画面だ。「今更こんな広告を見せてどうなるというのだ?」と思ったがそうではなく、なんと卓球の日本代表関連の記事で、私のブログがリンクされてるではないか!

リンクとはいえ、ついにYahoo!デビューだ。もう何桁も違う人数のアクセスがあるに違いないと、さっそくこの日のアクセス数を調べてみて愕然とした。

69人だった。

はあ?ろ、ろくじゅうきゅうにん?しかもその前日までも大体日に10人以上はアクセスがあるから(2008年の広州大会の速報を読んでいる人がいるとは驚きだ)、Yahoo!掲載による正味のアクセス数は60人だ。ひーっ。何が起きているのだろうか。

「サーサージャパン」はトップページに写真入りで紹介されていたから、それをクリックした人の数は何万、いや、何百万人いたかもしれない。ところが私のブログをクリックした人は60人。なんたる低比率だ。

「条太」とか「ぶるるん日記」とか、ふざけた名前が悪かったのかもしれない。ふひーっ。

朝日新聞編集委員

大橋先生とは翌日もお酒を共にしたが、今度は朝日新聞社の編集委員である稲垣さんが加わった。編集委員とはよくわからないが、まあ学級委員のようなものだろう。稲垣さんはスポーツの担当記者だった関係から、卓球王国で「記者席からの目線」という連載をしていて、卓球界の外からの客観的な視点を提供してくれる貴重な存在であり、私は何度かお会いしていて懇意にさせていただいている。

朝日新聞社は秀才が多いと聞いていたが、稲垣さんはなんと高校のときに駿台模試で全国で4位になったことがあるという。そんな人は冗談でも聞いたことがない。卓球でいえば今回の上田と吉田海偉レベルだ。もう耳から脳みそがはみ出るかと思うほど頭が良い人なのだ。そのためか飲み会でも、やれ国家予算がどうのスポーツの助成金がどうのと、日常会話では出てこないような話を極めて難しい顔で語っていた。ときどき冗談を言うらしいが、なにしろ難しい顔なのでどこからが冗談だったのかわからない場面もしばしばなのであった。

稲垣さんは親の仕事の関係で幼少時からアメリカと日本を行ったり来たりして暮らしており、英語も完全にネイティブであり、そればかりか最近は中国語も話すという。恐るべし朝日新聞である。

朝日新聞といえば、左翼的だと言われることが多いが、それは会社の方針で決められていることなのか、もともとそういう傾向の人が入社をするのか聞いてみると、記事の内容について上からそういう指示をされたり修正を強要されたりすることはないという。したがって、もし左翼的な傾向があるとすれば、もともとそういう人が入りやすい会社だということになるのだろう。

大橋先生も北海道最年少の校長だけに絶好調で、ついにはご自分のサインを披露するに至った。卒業生の色紙に書くときにいちいち考えると時間がかかるので、決めているのだという。

しかしこれだけ書いたらかえって時間がかかるような気がするのは気のせいだろうか。たぶん、書きたくて仕方がないのだと思う。

ちなみに、胸についているのは右翼の象徴「日の丸」かと思うとそうではなく大橋のOなのだという。英語はコンセントレーション、つまり「集中!」だ。うーむ芸が細かい。

マニアックな校長先生

全日本の会場で、予定通り大橋先生と初対面を果たし、夜は卓球王国編集部員たちと焼肉の宴となった。

私は大橋先生は10年も前から指導ビデオで何度も見て顔も声も知っているし、最近も卓球王国のDVD『3ステップレッスン』で見ていたので、とても初対面の気がしなかった。

お会いして判明したのは、実は大橋先生も救いがたい卓球マニアで、なんと20年前に私が『TSPトピックス』に投稿していた「タマキチくん」から知っており、私のブログも2007年の開始当時からずっと読んでいたということだ。嬉しい驚きとともに「悪口なんて書いたことなかったよな」と冷や汗が出た。

ブログを始めた頃、指導ビデオをたくさんもっていることを自慢するためにそれらを何十巻も並べて撮った写真をブログに載せたことがあったことを今、思い出したが、その中には当然、大橋先生の11巻も含まれていた。当時そのブログを読んでいた大橋先生は自分のビデオが写っているとは思わなかったのだろうか。そのときに「大橋マジックの大橋で~す」などとメールを寄こしてくれればいいのにもう(寄こすわけないか)。

ところで学生時代に面識のない理由が分かった。私が卓球部に入部した3年の春に大橋先生は引退をしたのだそうだ。その最後の試合である東北学生選手権が弘前であり、負けた相手が私のチームメイトの伊藤という男だったそうだ。顔を思い出して「どうみても別人だなあ」と思っていたそうだ。ちなみに、当時私のチームには同じ学年に伊藤が二人いた他に伊東も一人いた。どうでもいいが。なお、私はこの大会はサボって出ていないので、大橋先生とお会いする機会はなかったというわけだ。

祭りだ祭りだー

ついに全日本が始まった。私が会場入りするのは16日からだが、準備は万端、あとは風邪をひかないようにするだけだ。

全日本の会場で、イヤホンをつけながら忙しそうにカメラの間を行ったり来たりしていると、いかにも無線で指示を出しているようでかっこよさそうだ。実はラジオで解説を聴いているとは夢にも思うまい。まいったか。

今野編集長からは「ラジオー?そんな余裕かましてて大丈夫ですか。ちゃんと仕事してくださいよ」と言われた。こういう任務はどうも仕事という気がしない。あえて近い言葉を使うとすれば「祭り」である。

携帯ラジオを購入

全日本の会場のFM放送を聴くためにラジオを買ってしまった。DVDの撮影の仕事があるがラジオも聴きたいのだ。我ながらよくやる。しかし考えてみるとこの放送は全日本の会場に行かないと聴くことができない貴重なものであるし、なんと解説者の中に星野美香さんがいるのだ(その他は坂本竜介氏と松下雄二氏)。これはテレビでは放送できない毒舌が期待できる。

スーパープレーもないのに会場がどよめく場面があるとすれば、おそらくそれは星野さんがFMでスーパープレー(スリリングな解説)をした場面である。会場に行かれる方はそれも楽しみにしていただきたい。

いよいよ来週は全日本

今年も全日本のダイジェストDVD『ザ・ファイナル2014.1』の監督をしに全日本の会場に行くことになった。今年の全日本は、なんといっても男子がすごい。なにしろ世界ランクが高い選手が多い。水谷13位、健太16位、丹羽18位という凄さだ。年々進化している世界の卓球にあってこの世界ランクなのだから、絶対実力において、間違いなく日本卓球史上最高のレベルだ。しかも水谷は6回目の優勝がかかっているし、健太は世界ベスト8だし、丹羽は2連覇かかかっている。この3人の他に大ブレイク中のカットマン塩野に、世界選手権代表選考会優勝の岸川、さらに大矢、高木和と続く。もう恐ろしいばかりのレベルなのだ。バカバカしいほどのスーパープレーが撮れることだろう。

正直に言おう。これだけのハイレベルのプレーなら(まだ始まってないが)、どう撮影しても面白くなるだろう。それをさらに面白く度肝を抜くような作品を作りたいと思っている。BGMも今回はオリジナルの制作を手配しているし、準備は万全だ。

ところで今年の全日本では、なかなか面白い試みがなされる。会場でFM電波を飛ばして解説などを聞くことができるのだ。ラジオは会場でも若干貸すようだが、持参してイヤホンで聞きながら試合を見るのがよいだろう。なにしろコートが30台近くもあるのだから、これは便利だ。私も聞きたいくらいだが、残念ながらそういう余裕はないだろう。

以下が詳細案内だ。今年の全日本は面白いぞー。「どうすっかなー」なんて迷っている人は行くこと!

受信周波数 77.6MHz
放送予定時間
・1月17日(金) 10:30 ~ 16:30
・1月18日(土) 10:00 ~ 17:30
・1月19日(日) 10:00 ~ 16:30                               

ヘソから焼きそば

高校生の息子たちはいつも私の冗談が面白くないと言う。何か言うと「それ、本当にやばいって」と真顔で注意をされる。と言われても私も自信があるので全然気にせず「こいつらにはわからんだろうな」と余裕をもって対応をしている。

それではその息子たちが面白いと思う冗談は何かというと、「正月に親戚の家に行ったら大量の料理が出てきて、親戚のおじさんが食いすぎてヘソから焼きそば出したまま死んだ」というものだ。これを学校の友達に話して、みんなで5分ぐらい笑い続けたという。

まあ、情景を想像するとちょっと面白い。

新刊『先生、できました!』

卓球王国から初の一般書籍『先生、できました!』が発売された。この本の出版には私も間接的に関わっているので、出版までの経緯を紹介したい。

10年ほど前、私が近所の中学生の指導を始めたとき、指導方法についてビデオを大量に買って研究をした。何万円か費やしたと思う(すべてヤフオクの中古だったところがセコいが)。その中で、ダントツに参考になったアイディア溢れるビデオが大橋宏朗という人のもので、北海道で公立中学校を全国大会の決勝まで導いたという実績の持ち主だった。

時は流れ、一昨年のあるとき、今野編集長から「初心者用の連載をしようと思っているが良い指導者を知らないか」と聞かれたとき、迷わず大橋先生を薦め、ビデオ11巻分をDVDに詰め込んで送り付けたのであった。今野さんはもともと大橋先生を知っていはいたそうだが、音信が途絶えた状態、つまり忘れていた状態だったので、私が思い起こさせることになったわけだ。

その後、大橋先生の指導は卓球王国での特集や単項本やDVDとなって好評を博したが、今野さんにはもうひとつの野望があった。それは、狭い卓球界だけを対象にするのではなく、広く一般の読者を対象に本を出したいというものだった。出版社であるからにはそれはひとつの夢であるし、なによりも大橋先生の指導論、教育論にはその価値があることを確信したためだった。

かくして昨年の夏から秋にかけて、今野さんの頭の中は大橋先生の本のことで一杯になり、電話をするたびにほぼ一方的にその進捗の報告を受ける状態となったのであった。今野さんは、大橋先生の考え方がどれだけユニークでありかつ感動的かを説明してくれ、いつしか私も読んでもいないのにその本の魅力に取りつかれ始めた。それほどの本ならぜひとも多くの人に読んでもらいたいから、絶対に良いタイトルをつけなくてはならない。タイトルのインパクトがなければ読者の手に取ってもらえず、読んではもらえないからだ。

タイトルはすでに決まっているというので、私は恐る恐る今野さんに聞いてみた。それは『伸びる力、伸ばす力』というものだった。私は「それはダメです。考え直した方がいいです」と、いつになく辛辣に言ってしまったが、今野さんも内心しっくりきていなかったらしく、実に素直に「やっぱりそうだよね」と考え直すことになった。「条太さんも考えてみてね」「私、一行も読んでないんですけど」「あそうか。でも読まなくてもわかるでしょ。もうさんざん話したんだから」それもそうだ。

「考えてみます」とは言ったものの、実は私の方にも野望がある。自分の本を出すことだ。大橋先生の本のタイトルを考えつつも、自分の本のタイトルを考えてしまい、今野さんにメールをしては「それはいいから」となだめられる日々であった。

そうこうしているうちに大橋先生の本のタイトルを決める期限の日が来た。私の考えるよいタイトルのイメージは「意味は分かるが状況が良く分からない」タイトルだった。これが「なんだ?」と思って手に取りたくなるものだと考えるからだ。意味が分からなさすぎてもわかりすぎてもダメだ。中途半端にわかるのがよい。少なくとも私ならそういうタイトルの本を手に取りたくなる。だからたとえば、本の中に出てくる誰かの台詞をそのままタイトルにするのがいいのではないかと今野さんに言っていたのだが、どうも今回の本にはそういう台詞がないという。

そこで、期限の日「探せばどこかにあるでしょう、たとえばこんな感じのが」という意味で「『先生、できました!』なんてどうでしょう」とメールをしたのだった。別に良い案が浮かんだとは思っていないのであくまで一例のつもりだったが、結局、編集部内の投票によって、40以上も考えたという今野さんの案を蹴散らしてダントツでこの案が当選を果たしたらしく、夕方「当選おめでとうございます。この喜びを誰に報告したいですか」という少々イタい感じのメールが来た。「嬉しいです。次は私の本もお願いします」と返事をしたのは言うまでもない。

以上のような経緯で、私がこの本の名付け親になったのだった。もちろん内容も面白い。面白いが、大橋先生の情熱といおうか能力がすごすぎて、とてもじゃないけど真似はできそうにない。ただ、生徒を誉めまくる大橋先生も、若い頃はスパルタで生徒にボールをぶつけたりしていたそうだから、根っからの人格者というわけでもなさそうなところが安心させられる。

ちなみに、大橋先生は北海道で教員をしているのだが、大学は東北学院大学で私と同じ仙台である。そればかりか、なんと学年も同じで、同じ時期に同じ大会に出ていたはずなのだが、お互いに知らないのだ。私はレギュラーではなかったから知られていないのは当然としても、大橋先生は結構実績があったらしいのだが、私が3年から入部したことと、そもそも部活に熱心ではなく、大会すらサボってロクに参加しなかったのがその原因であろう。そのあたりを含め、全日本の会場でお会いして積る話をさせていただきたいと思っている。

息子たちの苦悩

大学受験を控えた双子の息子たちが、夕食後に漢文の難しさを興奮しながら語り合っていた。

「”どうして○○しないでいられようか、いや、ない”なんて、現代文読んでも何言ってるか全然わからないよな!」「”Aで○○なのだからBならなおさらだ”とかヤバすぎ!」と盛り上がっていた。

苦笑。つくづく言葉は論理なのだなあ。大学はどこでもいいから他人に迷惑をかけないよう分をわきまえて生活できるようにだけなってほしい。

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