何年か前から卓球を通じて大学やクラブの子供達を指導させていただく機会を頂きまして
その子達が卒業していく時期にいくどか触れてきました。
あと、今月は自身の選手生活を「引退」というかたちで退く人とも、色んなお話をしましたさ。
教え子が卒業するときにはみんな決まって『長い間ありがとうございました』
と言ってくれることが多いんですけどね、実は、お礼を言わなければいけないのはぼくの方だったりするのですよ。
なんでかったいうとね、その子達の指導に関われたおかげで、ぼくはほんとうに沢山の事を教えてもらえたからです。
たがら、お礼を言わなければいけないのはぼくの方だったりするんですよね。
たぶん、あの子達は学校を卒業をしたあと、色々な経験をすると思います。
苦しい事もあると思いますし、同じくらい楽しい事もあると思います。
進学する人は新しい学校へ、社会人になる人は社会というフィールドへ、引退する人は全く新しい世界へ、人それぞれ新しい船出というか、航海というか、を、はじめていくことになると思います。
航海中は波が荒れる事もあるでしょうし、嵐で前が見えなくなる事もあるでしょうなあ。
しかし嵐にあい、それを越えないと真に優秀な船乗りにはなれないように
苦しい波も嵐も自分自身の成長へと昇華させて、立派に超えていってほしいと思うのであります。
そういえば、むかし、経営者の松下幸之助さんはある年の入社式での挨拶で、新入社員に向かってこんな言葉を残したそうです。
『今の私の全てを投げうってでも、君たちの歳に戻りたい』
今この年齢になって、このスピーチをした松下さんの気持ちが少ーーーーしだけわかる気がします。
月並みな言葉ですが、過ぎた時間も、これから訪れる時間も元には戻りませんから、この瞬間を大切にしてくださいね。
何かを頑張った後、どれくらいの結果を残せたかということも大切ですが
それと同じくらい、その結果を出すためにどんな努力をして、それを経てどんな自分になったか、という事も大切かもしれませんね。
あの頃よりも、成長した自分になっていますか?(これ、さっきから自分に言ってる。)
その姿を、後から続く後輩たちは見ています。
卓球は、勝たなきゃ何も始まりません。
たげど、
勝つ事だけが全てではないのです。
新しい世界に旅立つ選手たちに、こんな事を伝えたいなと思った本日なのであります。