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ジャパンオープン・荻村杯2012

大会中は多くの方々にご来訪いただき、有り難うございました。
大会の模様は卓球王国9月号(7月21日発売)に掲載します。
見事な優勝を飾った水谷の試合後のコメント
 「本当に苦しい試合の連続で何度も心が折れそうになったけど、これだけたくさんの観客の前でプレーできたので、しっかりプレーすることができました。決勝は2ゲーム目先に取ることができて、3ゲーム目も中盤までリードしていたのに、そのゲームを落として流れが相手にいってしまったことは反省。5ゲーム目に8-10で負けていたけど、そのゲームを取れたことが勝因だった。目の前の1本を取ることを心がけていました。今回優勝することができて、シングルスのシードはほぼ確実になったので、次のブラジルオープンに出る予定だったけど、日本でゆっくり生活できる。オリンピック前の最後の国際大会で優勝してオリンピックにいけるのが良かった。
 ずっとナショナルチームセンターで合宿をしていて内容の濃い練習をして、それを乗り越えたからこそ今回の結果を残して、さらに厳しい練習をこなしてオリンピックに臨みたい」
「決勝はずっと苦しい展開だったが、そこで逃げたら負けだと思った。自分のほうが若い向かっていったら相手がプレッシャーを感じると思った。今回は中国選手が出ていないが、中国以外の選手はフルメンバーだったので価値ある勝利だった。今回のようなプレーをすれば確実にメダルは獲れると思う」
「準決勝のシバエフはサービスのインパクトが全然見えないので試合前から警戒していたが、競り合いのところで相手のサービスになり、精神的にもイライラしてゲームオールにしてしまった。最後は負け試合だったかもしれないけど勝てて良かった」
●男子シングルス決勝
水谷隼(日本) 9,9、-11、-4、12、5 呉尚垠(韓国)

 日本のエース、水谷がようやく念願のジャパンオープンで初優勝を飾った。2ゲームを先取したが、3ゲーム目から呉尚垠ペース。5ゲーム目をジュースで取ると、最後6ゲーム目は勢いに乗り、まるで鬼になったような攻撃を見せた。
 大会を終え、日本女子の村上恭和監督はコメントを残した。
「今大会は五輪のチームランキングとシングルスのシードを取るための、ロンドンを意識した大会だった。計算すると石川佳純はシンガポールの馮天薇と王越古に点数を離してチームランキング2位という大きな目標を達成したかな、と。 石川は技術的な問題はあまりないが、連戦続きで疲れはあった。 収穫があるとすれば、福原が石賀浄に勝ったこと。ドルトムントで負けたことで本人も私も不安になったし、オリンピックでも当たる相手に勝ったのが収穫だった」。
 
●女子シングルス決勝
シェン・イエンフェイ(スペイン) 5、-4、8、12、15 金キョン娥(韓国)

福原を逆転で下したシェンが、金のカットも攻略し、初優勝を果たした。金に対しては、ツッツキとループドライブ、スマッシュを混ぜて前後に揺さぶり、金の攻撃に対してもブロック&カウンターでシャットアウト。最後まで打ち急ぐこともなく、ベテランのうまさにさすがの金も対応しきれなかった。
●男子ダブルス決勝
金ミン鉐/徐賢徳(韓国) 5、-7、5、-8、3、-10、9 呉尚垠/柳承敏(韓国)

韓国対決となった男子ダブルス決勝は、若手の金/徐が、五輪代表ペアの呉/柳を下し、初優勝。金は、今大会大活躍の鄭と組んで、世界戦ロッテルダム大会でもダブルスの銅メダルを獲得している。今回のパートナーの徐はサウスポーで攻守のバランスの良い両ハンド型。右左ペアということで、コンビネーションも抜群だった。
●女子ダブルス決勝
藤井寛子/若宮三紗子 9、11、8、2 唐イェ序/石賀浄(韓国)

 国際大会でもこの二人のダブルスの安定感は抜群だ。準決勝、決勝と韓国ペアに完勝し、優勝を飾った。
藤井寛子「優勝は狙っていたが、自分たちでどこまでできるかわからなかったので、優勝できて本当にうれしい気持ちでいっぱいです。強さの秘密はないですが、母体が同じ日本生命なので普段からダブルスを練習してきているので、そこが強い部分です。個人競技だけど、自分が打ったボールで返ってくるボールと、パートナーが打ったボールが返ってくるのでは全然違うので、毎日少しでも練習するのが良い」
若宮三紗子「二人が一生懸命相手を研究して、その結果が優勝になってうれしい。優勝しても満足しないで新しいことをやっていこうとしているのが強くなっている部分。賞金? お肉我慢しているので焼き肉かな(笑)。来年の世界選手権でメダルを獲るのが大きな目標なのでもっと進化していきたい」。
●男子シングルス準決勝
呉尚垠(韓国) 7、8、16、5 ガオ・ニン(シンガポール)
水谷隼 -9、7、4、7、-9、-5、9 シバエフ(ロシア)

 男子シングルス準決勝で日本のエース、世界ランキング7位の水谷がロシアの若手シバエフと対戦した。世界56位のシバエフは今大会、世界15位の丹羽、21位の岸川、10位の朱世赫と各上の選手を次々と連破し、絶好調。3-1とゲームをリードした水谷に対して変化のわかりづらいサービスからの力強いフォアハンド攻撃でグイグイと攻め立てる。そのフォアハンドはミスがなく、パワフル。最終ゲームにもつれ込み、4-8と絶体絶命のピンチを迎えた水谷だったが、そこから驚異の6本連取で10-8と逆転、最後は11-9で逃げ切り、決勝進出を決めた。
 決勝は準決勝でガオ・ニンに勝った世界12位の呉尚垠が相手となる。
 世界ランキング27位のシェン・イエンフェイ(スペイン)が優勝を狙う福原愛の前に立ちはだかった。前半は福原の速攻がシェンの両サイドに決まっていくが、次第にシェンの堅守に対し、打ち急ぐ福原。3-1から3-3に追いつかれ、精神的にも焦りが出て、最終ゲームは5本で落とし、福原は3位で大会を終えた。
「3-1でリードしていてそこから負けてしまったので、それが悔しいです。少し急ぎすぎてしまったかな。準決勝で負けてすごく悔しいし、結果にも全然満足していないけど、今大会には収穫もあったので、その辺を真摯に受け止めて、また次につなげたい。ほとんど毎試合いろいろな収穫があるけど、負けた試合のほうが収穫が多いので、今日の悔しい気持ちを忘れないでオリンピックで頑張りたい。まだ、ワールドツアーが続くのでしっかりと体調面に気をつけ、今日の反省もしっかりしてオリンピックで悔いの残らないような練習をしていきたいです」

●女子シングルス準決勝
金キョン娥(韓国) 7、3、5、5 唐イェ序(韓国)
シェン・イエンフェイ(スペイン) 8、-5、-7、-7、8、7、5 福原愛
●女子シングルス準決勝(10時~)
金キョン娥(韓国) vs 唐イェ序(韓国)
福原愛 vs シェン・イエンフェイ(スペイン)

●男子シングルス準決勝(11時30分~)
呉尚垠(韓国) vs ガオ・ニン(シンガポール)
水谷隼 vs シバエフ(ロシア)

●女子ダブルス決勝(14時~)
藤井寛子/若宮三紗子 vs 唐イェ序/石賀浄(韓国)

●男子ダブルス決勝(14時45分~)
呉尚垠/柳承敏(韓国) vs 金ミン鉐/徐賢徳(韓国)

●女子シングルス決勝(15時30分~)

●男子シングルス決勝(16時15分~)