男子シングルス決勝
許昕(中国) 8、7、6、7 王皓(中国)
大会最後の一戦、男子シングルス決勝。中国の最強ペンドラを決める熱い戦いになるかと思われたが、予想外にも許昕が王皓を攻め続けるという一方的な展開となった。準決勝では荘智淵に対し、切れ味鋭いバックドライブを連発した王皓だったが、許昕の猛攻の前に不発に終わる。短いボールを多用し、ループを狙う作戦に出ても、許昕の回転量がすごすぎてカウンターどころか、ブロックも入らない。結局、最後の最後まで流れは変わらず、許昕がストレート勝ち。勝利後の許昕にも笑顔はなく、大会の締めくくりは淡々と終わった。
ペンドライブ型の先輩、馬琳、王皓を連破し優勝した許昕。フォアドライブ主体で打球点も決して早くない、若干古めのスタイルに見えるが、それを補って余りある脚力、またフォアだけではなくコンパクトなスイングで繰り出す裏面でのカウンターもうまく、先輩たちとは違う新たなスタイルを確立している。来年の世界選手権パリ大会は、シェークドライブ型の2強、張継科、馬龍を倒し、ペンドラ王者となれるだろうか。