中国男子チームの主力が張継科・馬龍・許シンの3人に移りつつある中、王励勤・馬琳・王皓の3人は、全中国運動会に出場するのも今回が最後だろう。
男子団体準々決勝の解放軍対広東省戦、4番で実現した馬琳vs.王皓。言い方は悪いが、あまり新鮮味のないカード、という感じがした。
しかし、やはりこのふたりは凄かった。自分のやりたいプレーではなく、相手の力を封じるプレー、相手が嫌がるプレーを展開していく両者。特に台上でのせめぎ合いは見応えがあり、王皓が裏面フリックと見せかけてストップでチャンスを作り、パワードライブを決めたかと思えば、馬琳が十八番である飛び込みざまのフォアフリック強打で得点。王皓のバックストレートへ鮮やかに抜き去る裏面ブロックの後で、馬琳のフォアミドルへのパワードライブが決まる…。
最後は馬琳の裏面ドライブがエッジという、少々あっけない幕切れだったが、今このふたりがこれほどの真剣勝負を演じてくれるのは、全中国運動会しかないだろう。一時代を築いたペンホルダーの英雄ふたりの勇姿を、いつまでも見ていたくなりました。