封筒に同封されていたQ&Aが素晴らしい。
「できます。」
なんと力強い断言だろうか。自宅でたったひとりでできるらしいが、キーツールである「ストッパー」を相手コートに置くところからすると、卓球台は必要なようである。卓球台があるなら誰かと練習した方がよいような気がするが・・・。
そのような当然の不安に、次のようにたたみかける。
「何にも心配いりません」だ。
「何(なに)も」ではなく「何(なん)にも」だ。このわずかな振り仮名の違いが、読むものを優しく包み込み、安堵させる。
「おもいっきりラケットをふる」少年少女たちの眩しい姿が目に浮かぶ素晴らしい文章だ。
Q&Aは「心配ない」から、さらに踏み込む。
「ラクラク両立できます」ときた。
学習塾に通いながら卓球の日本代表になった人は歴史上ひとりもいないと思うが、その奇跡を可能にするのがこの通信講座なのだ。
さらにQ&Aは、根本的な問いを投げかける。
「卓球をやる資格」だ。誰もが一度は考える、あるいは考えなくてはならない根本的な問いだ。
「卓球を始めるのに何の資格もいりません。人にはそれぞれ、生まれながらにもっている体質や体型がありますが、そんな差はたいした障害にはなりません。卓球をやりたい、そんなキミの今の気持ちを本講座にぶつけてください。」
ここで私は不覚にも本気で感動した。こういうのには弱い。
これは・・・荻村伊智朗だ。
荻村伊智朗の精神は、この通信講座にまで生き続けているのだ。