女子団体の表彰式の終了後、行われた記者会見。銀メダルの重み、そして今大会の勝因について尋ねられた石川、平野、石垣の3名は次のようにコメントした。
石川「この大会が私たちのホームである東京で戦えたことがとても大きいです。ピンチになった時、チームとして戦うことができたし、本当にチームワークのおかげで何回も苦しい戦いを乗り越えられた。すごく団結した戦いができたと思います」
平野「今大会のグループリーグの1試合目が始まる前は、どういう戦いになるのか正直予想できなかったけど、試合をこなしていく中で選手一人ひとりが持っている力を出し切った。そして次の人につなげられたから、31年ぶりのメダルを獲得できたんだと思います。5人のうちひとりでも欠けたらこの結果は出せなかったし、私たちの何倍も多くのスタッフの皆さんにサポートしていただいた。そのおかげだと思います」
石垣「私は福原さんの代わりに出場させていただいて、本当に貴重な経験ができました。地元開催でたくさんの人に応援していただいて、試合に出ている選手だけじゃなく、裏方でサポートしてくれた方々のおかげでメダルが獲れた。たくさんの思いがこもったメダルだと思います」
会見後のミックスゾーンでの囲み取材では、石川は「大会前はすごく苦しくて、思い切っていこうと思っても『自分が2点落としたらどうしよう』というのがいつも頭にあって、夢にも出てきた」と今大会でのプレッシャーの大きさを語った。そのプレッシャーを和らげたのが陳莉莉コーチの言葉。「自分との戦いだから、自分らしいプレーをしなさい。練習はたくさんしてきたから、あとは思い切ってやるだけ」と言われ、本来のクレバーなプレーが復活した。
「今日、李暁霞と試合をして、これが五輪チャンピオンだ、これが世界一だということを肌で感じられて、すごく良い勉強になった。これからもっと強くならなきゃいけないし、もっと強くなれると思っているので、頑張って近づいていきたい」(石川)。そう語る石川の背中は、ひと回り大きく見えた。