9月10日午後2時、Tリーグは男子の木下マイスター東京対T.T彩たまの一戦で開幕した。この試合の観客数は1103人と開幕戦にしては寂しいが、選手たちのスピリットは熱い。なんといっても一番の目玉は、木下に新規加入した世界ランキング5位のカルデラノ(ブラジル)。
戦前から、やはり木下有利の予想は動かない。トップの大島/篠塚のダブルス、2番の及川と木下はしっかりと2点取り、3番に登場するはカルデラノ。
日本へのフライトが台風の影響を受け、1日遅れで7日に日本へ到着し、調整はしていたものの万全とは言えないカルデラノ。相手は変則的なカットと攻撃を見せるオールラウンドタイプの英田。2ゲーム目10-5とカルデラノがリードするも、英田が6点連取の大逆転でゲームを連取。カルデラノはこの2ゲーム目を落としたのが痛かった。「世界の大砲」は、随所にパワープレーを見せたものの、ほろ苦いTリーグデビューとなった。
●英田の試合後のコメント「負けてもともと、気楽にプレーしたのが良かった。ウーゴは世界5位の選手だし、挑戦するだけだった。サービスも効いていた」
●カルデラノの試合後のコメント「英田とは初めて対戦したが、今まで経験したことのないタイプ。彼のサービスも良かった。負けたけれども、Tリーグの雰囲気は素晴らしい。この経験、雰囲気を味わうためにぼくはTリーグを選んだ。これからもベストを尽くして試合を戦っていく」
4番は、彩たまの松平が巧みな試合運びでラリー戦に強い篠塚を完封。3ゲーム目、篠塚は10-7とリードしたが、そこから松平が4本連取。最後は2本続けてエッジボールというラッキーポイントも引き寄せた。
最後はビクトリーマッチで及川と英田が対決。出足から英田の攻撃が冴える。9-1と大きくリードして、11-4で英田が勝利。戦前の予想をくつがえし、彩たまが劇的な逆転勝ちを収めた。
●T.T彩たま・岸川監督の試合後のコメント「ホッとした気持ちとうれしい気持ちが半々。オーダーがうまくいった。ウーゴ(カルデラノ)に勝つのは英田しかいないと思っていた。英田の3番が試合の流れを変えました」
●木下マイスター東京・倉嶋洋介監督の試合後のコメント「ウーゴ(カルデラノ)は2ゲーム目、10-5から逆転されたのが痛かった。まだコンディションは万全ではないが、日本の卓球ファンに彼のプレーを見てほしい」
【2022-2023Tリーグ・男子開幕戦】
T.T彩たま 3 - 2 木下マイスター東京
上田/松平 -10、-5 大島/篠塚○
曽根 4、-9、-10、-6 及川○
○英田 9、10、-4、6 カルデラノ
○松平 10、8、10 篠塚
○英田 4 及川
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