日本生命レッドエルフ | 2-3 | 木下アビエル神奈川 |
1 | ◯ | 常晨晨 | 11-8 | 11-4 | 長﨑美柚 | ||||
蒋慧 | 木原美悠 | ||||||||
2 | 前田美優 | 3-11 | 13-11 | 9-11 | 5-11 | 袁雪嬌 | ○ | ||
3 | ○ | 森さくら | 11-7 | 7-11 | 13-11 | 8-11 | 11-8 | 浜本由惟 | |
4 | 陳思羽 | 6-11 | 3-11 | 7-11 | 木原美悠 | ◯ | |||
5 | 森さくら | 7-11 | 袁雪嬌 | ○ |
大阪・岸和田市総合体育館で行われた日本生命レッドエルフのホームゲーム2戦目、木下アビエル神奈川戦。日本生命は早田ひながベンチ入りするも、時差ボケ、また3月2日に行われる世界選手権日本代表選考会に向け、Tリーグで使用するニッタク製のボールではなく、選考会で使用されるバタフライ製のボールで調整中ということで欠場。木下アビエルも石川佳純が欠場する中での対戦となった今日の試合。プレイオフファイナルに進む両チームのレギュラーシーズン最後の対戦となった試合は、ビクトリーマッチまでもつれた末に木下アビエルが勝利し、18勝3敗という堂々たる成績でレギュラーシーズンを終えた。
まず先手を奪ったのは日本生命。昨日のトップおとめピンポンズ名古屋戦で敗れ、「今日は気合いが入っていたし、練習から集中していた」(日本生命・村上恭和総監督)という常晨晨/蒋慧が木下アビエルの長﨑美柚/木原美悠を退ける。サービスで的を絞らせず、木下アビエルペアの多彩なレシーブを封じると、ラリーでも丁寧につないでストレートで勝利。日本生命ペアは1ポイントごとに綿密にコミュニケーションを取り合うなど、勝利への執念を感じさせた。
2番のカードは日本生命が前田美優、木下アビエルは袁雪嬌。バックで両サイドを突く袁雪嬌の厳しい攻めにも前田が食らいつき、1、2ゲーム目を奪い合った両者。勝負を分けたのは3ゲーム目か。前田が9-6までリードするも、袁雪嬌がここから5本連取で袁雪嬌が逆転。第4ゲームはラリーで押し切った袁雪嬌、2月16日の対戦で敗れていた前田にリベンジし、試合を振り出しに戻した。
大阪出身対戦となった3番は森さくらが力強い両ハンド連打を見せれば、浜本由惟も懐の深いバックと広角に放つフォアドライブで応戦。両サイドをえぐり合う白熱のラリー戦はともに一歩も譲らず最終ゲームへもつれ込んだ。最後は7-7から気迫がスパークした森が11-8で勝利、昨日はファンに届けられなかったトレードマークの豪快なガッツポーズで会場を沸かせた。
王手をかけた日本生命だが、勝利の前に立ちはだかったのは全日本選手権史上最年少ファイナリストの木原美悠。巻き込みサービス、バック連打がビシバシ決まり陳思羽を圧倒。コース取り、緩急自在の木原のバックに陳思羽はついていけず。木下アビエル・劉燕軍監督が「完璧なプレーだった」と評するほどの完勝で終始流れを渡さずビクトリーマッチに持ち込んだ。
運命のビクトリーマッチ、日本生命は森、木下アビエルは袁雪嬌をコール。打点の早い連打で攻めた森だったが、袁雪嬌はしっかり回転をかけた両ハンドで対応。森も好プレーを見せたが、最後はさすがのプレーを見せた袁雪嬌がレギュラーシーズン最終戦を締めくくる勝利をあげた。
すでにレギュラーシーズン1位を決めていた木下アビエルだが、18勝3敗という最終成績について劉燕軍監督は「チーム力」と強調した。
「今日の試合もそうだけど、誰かが負けても誰かがカバーする。そういう戦いを続けてこれたからこその成績だと思います。リーグを戦う中で選手の成長も感じていて、10代の木原、長﨑はもちろんですが、浜本も成長を感じます」(木下アビエル・劉燕軍監督)
ホーム最後の開催となる2連戦で連敗を喫した日本生命。各選手が集中した面持ちで試合前の練習に取り組んでおり、今日の一戦にかける気持ちが感じられたが、惜しくもホームのファンに勝利は届けられなかった。試合後の最終戦セレモニーではチームを代表して早田ひなが「Tリーグ開幕からたくさんの応援をもらって本当に感謝しています。プレイオフではしっかり勝利に貢献したいと思います。来シーズンも応援に来てください!」とコメント。両国での勝利をファンに誓った。
敗れた日本生命・村上総監督だが、すでにその頭脳はプレイオフでの木下アビエル撃破に向いている。試合後にはダブルスについて「常晨晨/蒋慧は技術の幅があるし、一度負けても修正して対応できる実力がある。(木下アビエルのダブルスは)今日の負け方で、次はないかなと思いました。(長﨑/木原以外にも)他に2つのペアがあるけど、ウチはそっちで来るんじゃないかなと思っています。これはぜひ書いてください」と不敵なコメント。どのチームも重要視する1番のダブルス。プレイオフ1試合目から目が離せない戦いとなりそうだ。
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