パリ五輪の選考ポイントが加算される『2022全農カップトップ32福岡大会』。最終日は男女シングルス5位~8位順位決定戦、3位決定戦、そして準決勝、決勝が行われ、男子シングルスは全日本チャンピオンの戸上隼輔(明治大)が決勝で張本智和(IMG)を下して優勝。女子シングルスも全日本チャンピオンの伊藤美誠(スターツ)が決勝で石川佳純(全農)に勝ち、優勝を決めた。
パリ五輪の選考ポイントの対象になっている選考会はこれまで2大会が行われたが、戸上、伊藤とも上位進出がなく獲得ポイントで出遅れていたが、今大会の優勝により戸上は65点で4位、伊藤は85点で2位とし、両選手ともポイントランキングを飛躍させた。なお、男子のポイント1位は120点の張本、女子は115点の早田が1位に付けている。
戸上は3月のライオンカップで苦戦した篠塚大登(愛知工業大)を準決勝でストレートで下し、「篠塚戦で勢いに乗れて、そのまま決勝に臨めた」と話すと、決勝では出だしで張本の猛攻を浴びたが、2ゲーム目中盤からラリー戦に持ち込めるようになると形勢が逆転。バック対バックで張本を上回り始めると、前陣でのフルスイングに加えて中陣からも破壊力抜群のバックドライブで得点を量産。4対1で張本に勝ち、勝てそうで勝てていなかった張本超えをついに達成した。
「全日本後になかなか結果が出なくて悔しかったですが、今日は挑戦者の気持ちでやれたのがよかった。決勝では1ゲーム目と2ゲーム目の出足でサービス、レシーブで相手に先手を取られて苦しかったが、2ゲーム目中盤から距離感などがわかってきた。2ゲーム目を逆転できたのが大きかったです」と振り返り、記者からの「張本選手はどんな存在か?」という問いに対して、「張本選手は自分の可能性を広げてくれる存在。まだまだ彼のほうが上ですが、自分も世界で活躍できる選手になって超えて行きたい」と語った。
優勝インタビューで笑顔を見せた戸上
戸上は俊足を生かしたフットワークで連打を見せた
優勝ペースで勝ち上がっていた張本。敗れたとはいえ質の高いプレーを見せた
●男子シングルス準決勝
張本 智和(IMG) 3、9、8、10 木造勇人(個人)
戸上隼輔(明治大学) 6、5、5、7 篠塚 大登(愛知工業大学)
●男子シングルス決勝
戸上隼輔 -5、11、6、6、6 張本智和
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