●2021-2022 ノジマTリーグ
〈日本生命レッドエルフ 3-2 トップおとめピンポンズ名古屋〉
○森さくら/長﨑美柚 7、-8、7 鈴木李茄/安藤みなみ
○笹尾明日香 7、5、10 杉田陽南
早田ひな -7、-7、-7 安藤みなみ○
森さくら -8、-6、6、-10 ハン・イン○
○早田ひな 4 ハン・イン
日本生命レッドエルフのホームゲームとして大田区総合体育館で行われた今日の試合。開幕戦を白星で飾った日本生命に対し、若宮三紗子新監督率いるトップおとめピンポンズ名古屋は今シーズン初戦を迎えた。
試合に先駆け、早田ひなの11月の世界選手権個人戦代表決定報告会を開催。女子シングルス、女子ダブルス、混合ダブルスの3種目にエントリーが決定している早田がファンに向けて抱負を語り、前回の2019年大会では準優勝に輝いた女子ダブルスでは「優勝が目標」と力強く決意を述べた。
トップのダブルス、日本生命は開幕戦に続き、森さくら/長﨑美柚のペアを起用。対するTOP名古屋は鈴木李茄/安藤みなみの専修大OGペア。1ゲーム目はレシーブで先手を奪い、両サイドのボールにしっかり対処した日本生命ペア、2ゲーム目は早い仕掛けを見せたTOP名古屋ペアが奪って最終ゲームへ。2ゲーム目を取り返された日本生命ペアだが、最終ゲームは7-7から4本連取を決めて今日も森/長﨑が先制点をもたらした。
続く2番は早稲田大の現役学生対決となったが、笹尾明日香が先輩の貫禄を見せて完勝。1ゲーム目は積極的にフォアの連打、カウンターを決めて7点で奪うと、2ゲーム目はバックの表ソフトの変化で杉田陽南のミスを誘って一気に王手。3ゲーム目は10-5でマッチポイントを握ってからややもたつき10-10まで追いつかれたが、最後はフォアの引き合いを制して勝負あり。今シーズンからチームに加わった笹尾が「層が厚い中で使ってもらっていて、出るからには勝たないといけない。自分が任された役割を全うしたい」とチームの期待に応えるプレーで日本生命が開幕2連勝にあと1勝に迫った。
1・2番が終了した後のハーフタイムにはプロ体操選手YouTuberの志田拓巳さんが登場。スーツ姿でアクロバティックなパフォーマンスを披露した。
長﨑、笹尾と新戦力の活躍で早々に2勝をあげ、エースの早田で勝負を決めたい日本生命だが、TOP名古屋の今シーズンの大黒柱・安藤が意地を見せる。アジア選手権選考合宿、世界選手権選考合宿で早田に連敗中の安藤だが、今日は持ち味を存分に発揮。バックの表ソフトでの変化でミスを誘い、フォアに来たボールは次から次へとスマッシュで狙って得点。最後まで早田に流れを渡さず、ストレートで勝利をあげた。
安藤の勝利で勢いに乗りたいTOP名古屋は現在Tリーグ最強助っ人とも呼べるハン・インが登場。日本生命は森。1ゲーム目のスタートは森がドライブからスマッシュと思い切りの良い攻めで5-1とリードするも、徐々にカットの変化を前にミスが生まれ逆転でハン・インが奪取。2ゲーム目もハン・インのカットは乱れず2ゲームを連取。3ゲーム目は森が浅いドライブで浮いた返球を誘って奪い、4ゲーム目も終盤まで得点が離れずに試合が進んだが、最後は10-10からハン・インが回り込んでバックストレートへの攻撃を決めてゲームセット。勝負の行方は今シーズン女子では初めてのビクトリーマッチへと委ねられた。
ビクトリーマッチは日本生命が早田、TOP名古屋はハン・インを起用したが、スタートからサービスが効き、的確にフォアドライブで攻め込んだ早田が完勝。3番ではストレートで敗れていた早田だったが、「ビクトリーマッチは迷わずという感じ。早田には吹っ切れた時の強さがある」(日本生命・村上恭和監督)と持ち前の勝負強さを見せてチームを開幕2連勝に導いた。
若宮監督を迎えて新たな船出となったTOP名古屋だが、今シーズンの初戦を勝利で飾れず。現役時代は日本生命でプレーした若宮監督としては、改めて古巣の強さを感じさせられた一戦となったのではないか。
それでも日本生命の村上総監督は「試合前の練習を見ていても今までにないまとまりを感じた。男子の中国選手のトレーナーを3人も揃えて、日本生命でやっていたことを取り入れている」と評価。女性監督としてTリーグに挑むかつての教え子に「(女性の指導者は)時代の流れもあるし大歓迎。これから増えていってくれれば良い。そのためには私が早く辞めないと(笑)」とユーモアを交えながらエールを送った。
Tリーグ発足から3シーズンは下位に低迷するTOP名古屋。まずは今シーズンからチーム数が増え、新たに導入されたプレーオフ セミファイナル進出(レギュラーシーズン2・3位)を目指したいところだ。
日本生命は明日も大田区総合体育館を舞台に木下アビエル神奈川と対戦。TOP名古屋は9月17日に大分杵築市文化体育館で日本ペイントマレッツと対戦する。
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