琉球アスティーダ戦の2番で、競り合いながらも有延大夢をストレートで下した張本智和。「ダブルスがとても良い試合をしてくれたので、自分も勝って次につなぎたかったので、勝てて良かったです。(開幕から)2試合ともストレートで勝てて、試合内容としてもある程度満足している。チームとしても個人としても、ほぼ完ぺきに近いと思います」と充実感をにじませた。
10月の海外遠征では課題ももらっている。アルゼンチンで行われたユース五輪では、男子シングルス決勝で王楚欽(中国)に1-4で敗れた。フォアサイドへのハーフロングサービスでチキータでの回り込みに迷いが生じ、フォア前の処理も厳しさを欠いた。逆に王楚欽は、フォア前のサービスを高速チキータで、思い切って狙い打ってきた。
「もう1回バックを見つめ直して、得点率を60%から70%へ、もっと上げていこうという感じです。弱点を補うより、長所を絶対に負けないようにしたいと思っています。ユース五輪のシングルス決勝で、バックで攻められずにフォアを突かれてしまった。バックがしっかりしていれば、フォアはある程度入るので、もう一回バックを100%に近づけられるようにというのは意識しています」(張本)。
「明日の岡山リベッツ戦もしっかり勝って、スウェーデン、オーストリアのワールドツアー2大会に行きたい」と語る張本。試合前の入場での声援の大きさは、チームメイトで先輩の水谷と双璧を成す。その声援をバックに、伸び伸びとプレーできている。国際大会とTリーグ、ふたつの大会をうまくリンクさせながら……というにはあまりにハードなスケジュール。しかし、15歳の青年はただひたすら、前を見ている。
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