エキサイティングで緊張感のあるルールに改良しよう
昨日、卓球のTリーグのルール変更が発表され、「延長戦(ビクトリーマッチ)を含むシングルスにひとりの選手が2回は出られない」との変更点。これだと、延長戦はエースが登場しないものになり、つまらないという意見は多くの人が感じた。
一夜明けて、今日になって「1人の選手は、1チームマッチのうち最大2マッチまで出場できる(延長戦を含む)。ただしシングルスは1マッチまでしか出場することはできない(延長戦を除く)」というものに修正された。これなら意味はわかる。1人の選手が3試合は出られないというものだ。延長戦に備え、エースをダブルスから外すオーダーを組むチームもあれば、延長戦を考えずにエースをダブルスとシングルス1試合に起用し、延長戦は2番手を使う、などのオーダーを考えるチームもあるだろう。
過去に世界選手権の女子団体でも同様の方式=コービロン杯方式はあった。ひとりの選手が3回出られた方式だ。団体戦であっても、1人の強い選手がいると、その選手で3点が取れてしまうルールを変えたという点は理解できる。
Tリーグの試合ルールで良かったのは、ダブルスをトップに持ってきて、2ゲーム先取の3ゲームスマッチにしたこと(3ゲーム目に突入した際は6-6からスタート)で、ダブルスに出た選手が2番には出場できないので、着替えの時間は短縮できる。
2番から4番までのシングルスでは、最終ゲームになった場合は6-6からの勝負になること、延長戦(ビクトリーマッチ)を1ゲーム勝負にしたこと。時間の短縮と、より緊張感のあるゲーム展開になることは悪くない。観客にも緊張感が伝わってくる。
また時間短縮のために、マルチボールシステム(たくさんのボールを使い、ボール拾いを短縮)、20秒バイオレーション(主審がコール後に20秒以内にサービスを出す)などのルールも採用した。
見る人にとってはトップのダブルスをシングルスにしても良いくらいだが、卓球の世界では団体にダブルスを組み込むことが多い。
さらに改良するとしたら、タイムアウトやゲーム間でのインターバルを1分間から30秒にすること。ハーフタイムの短縮ではないだろうか。10月に行われたTリーグでは男女12試合の平均試合時間は2時間18分だった。元もと松下浩二チェアマンはテレビ放映を考えても2時間程度をめどにしていたが、6-6などのルールやマルチボール、20秒バイオレーションのルールを実施しても、2時間40分を超える試合もあった。
1シーズン目のTリーグは試合を重ねながら改良を加えるだろう。よりエキサイティングな、よりテンポの良い団体戦になっていくことを期待したい。 (今野)
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