木下アビエル神奈川 | 3–2 | TOP名古屋 |
4勝0敗 | 0勝5敗 |
1 | ◯ | 長﨑美柚 | 13-11 | 11-9 | 森薗美咲 | ||||
森薗美月 | 鄭怡静 | ||||||||
2 | ◯ | 袁雪嬌 | 11-7 | 11-4 | 11-7 | 徐孝元 | |||
3 | 長﨑美柚 | 7-11 | 11-6 | 6-11 | 9-11 | 鄭怡静 | ◯ | ||
4 | ◯ | 浜本由惟 | 11-9 | 11-4 | 11-6 | 呉穎嵐 | |||
5 |
TOP名古屋がホームに木下アビエル神奈川を迎えた一戦は、ベンチ入り4人で3勝をあげた木下アビエルが3-1で勝利。開幕から負けなしで連勝を4に伸ばした。
木下アビエルは初めて石川佳純がベンチ入りせず、最少出場選手数の4人での戦い。1番のダブルスは、開幕3連戦でベンチ入りしていなかった高校1年生の長﨑を森薗美月とのペアで初めて起用した。対するTOP名古屋は昨日に続き、森薗美咲・鄭怡静をオーダー。
これがTリーグデビュー戦となった長﨑。序盤は硬さも見られたが森薗美月がしっかりリードし、TOP名古屋ペアにゲームカウントを握られながらも逆転で1ゲーム目を奪取。2ゲーム目は本来の調子が出てきた長﨑が随所に思い切りの良いバックハンドが決まり、粘るTOP名古屋ペアを振り切った。
続く2番は袁雪嬌がスタートから徐孝元を圧倒。ループドライブで徐孝元の体勢を崩し、パワードライブを叩き込んでいく。徐孝元も攻撃を増やして得点を狙うが、ことごとく袁雪嬌がシャットアウト。徐孝元との対戦を想定し、試合前の練習では、多球練習でカットに近いボールに対してドライブを打ち込んでいた袁雪嬌。対策練習の成果を見せての完勝で、一気にチームの勝利に王手をかけた。
続く3番にはダブルスに出場した長﨑を起用した木下アビエル。TOP名古屋は昨日も勝利をあげた鄭怡静で逆転の糸口を見つけ出したいところ。1ゲーム目は強打が冴えた鄭怡静、2ゲーム目はロングサービスを効果的に使った長﨑が奪い合う接戦となる。長﨑が打球点の早い両ハンドで振り回すが、それに鄭怡静が食らいつく。最後に1本多く返した鄭怡静が3、4ゲームを連取し、TOP名古屋が1点を返す。
鄭怡静が勝利し、オレンジ色の法被を着て声援を送るTOP名古屋の大応援団もヒートアップ。逆転での初勝利に向けて突き進みたいところだったが、立ちはだかったのは浜本。投げ上げ、巻き込み、YGと多彩なサービスで呉穎嵐のペースを乱し、ラリーになれば広角にバックドライブを打ち込んでストレートで勝利。クールにホーム・TOP名古屋陣営を沈黙させ、チームに勝ち点3をもたらした。
以前は調子に波のある選手、という印象の浜本だったが、Tリーグでの2試合でのプレーを見る限り、その姿はもうない。静かな闘志と力強いプレーで、淡々と勝利をあげる「仕事人」のポジションを築きつつある。
Tリーグデビュー戦でダブルスで勝利し流れをつくり、シングルスでも世界ランキング8位の鄭怡静と互角に打ち合った長﨑。試合後は「ダブルスは雰囲気にのまれて緊張してしまって、構える時に声出すのも忘れていたけど、森薗さん(美月)と勝ててよかった。(鄭怡静とは)韓国オープンでも試合をしていて、その時よりも良い試合はできた。チームの先輩方、応援に来てくれた方々にも助けられて、自分のプレーができました。(アウェーの雰囲気は)最初は圧倒され気味だったけど、試合をするうちに慣れてきました。別に慣れたらアウェーも嫌いじゃないかな(笑)」と、負けん気ガールらしいコメント。「Tリーグではチーム全員で初代王者を目指したいし、試合を重ねて成長していきたい。12月の世界ジュニアも4種目全部で金メダルを取りたい」(長﨑)と今後の抱負を語った。
敗れたTOP名古屋はこれで5連敗。メンバーを見ても負け続けているのが不思議で、惜しい試合をしているのだが、そこが団体戦の難しさか1勝が遠い。試合後に新井監督、キャプテンの森薗美咲がともに口にしたのは1番のダブルス。ここまでの5試合で1勝4敗と苦戦が続き、「どこのチームも重要視していると思うけど、Tリーグの試合方式だとダブルスの勝ち負けは大きい」(新井監督)と連敗の要因のひとつと言える。ダブルスに関して、「プランはある」と語った新井監督。初勝利を目指すTOP名古屋、次戦は19日に金沢で日本ペイントマレッツとの対戦となる。
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