T.T彩たま | 2–3 | 木下マイスター東京 |
3勝6敗 | 9勝1敗 |
1 | ◯ | 鄭栄植 | 11-7 | 11-9 | 水谷隼 | ||||
平野友樹 | 松平健太 | ||||||||
2 | ◯ | 吉村真晴 | 11-8 | 11-3 | 9-11 | 11-5 | 大島祐哉 | ||
3 | 鄭栄植 | 13-11 | 5-11 | 4-11 | 8-11 | 張本智和 | ◯ | ||
4 | 岸川聖也 | 11-7 | 9-11 | 7-11 | 11-13 | 水谷隼 | ◯ | ||
5 | 吉村真晴 | 3-11 | 張本智和 | ◯ |
11月17日以来、3週間ぶりの対戦となったTT彩たまvs木下マイスター東京の第3戦。
開幕戦、そして第2戦と木下マイスターが2連勝をおさめているが、ホームでTT彩たまがリベンジを果たすのか、首位独走中の木下マイスターが力を見せつけるのか。
注目の一戦は、日曜日ともあって会場はほぼ満員。1,891人の観客の前で熱戦がスタートした。
トップのダブルスは、鄭栄植/平野vs水谷/松平。昨日、岡山で行われた岡山リベッツ戦で敗れている木下マイスターペアは、疲れが残っているのか動きにキレがない。一方、ホームマッチということで気合い十分の彩たまペアは、レシーブから積極的にチキータで仕掛け、ラリーになっても攻めの姿勢を崩さない。水谷/松平は若干距離をとってしのぐ作戦に出るが、鄭/平野の猛攻はさすがに受け切れず、彩たまが1勝目をあげた。
水谷&松平は、大きいラリーで会場を沸かした
2番はTリーグ開幕戦でも戦った吉村vs大島のライバル対決。開幕戦ではバック対バックのラリーでペースをつかんだ大島が勝利をあげているが、絶好調の吉村がすばらしいプレーで大島を追い詰める。
バック対バックのラリーではバックストレートで相手フォアサイドを狙い、フォアサイドに来る大島のフォアドライブを読み切って、フォアドライブでカウンター。チキータに対するカウンターバックドライブも高い精度で相手のミドルを突いた。
力が抜け、しなやかに両ハンドが振れている時の吉村はめっぽう強い。
最後もフォア前に来たサービスに対し、バックツッツキをするかと見せかけてからのバックフリックという技ありの一打で決着。観客からの「マハル!」コールに見事に応え、キャプテンとしての意地を見せた。
吉村のバックストレートが決まった
2-0とリードし、このままの勢いで突き進みたいTT彩たまだが、簡単に終わらせてくれないのがスター軍団の木下マイスター東京だ。
3番は、鄭栄植vs張本。
開始早々、鄭が5本連取し、5-0とスタートダッシュに成功するが、張本は慌てずじわりじわりと追い上げ、9-9。ジュースにもつれた第1ゲームは鄭が逃げ切るも、2ゲーム目からは張本の独壇場となる。
ブロックがうまい鄭に対し、張本は無理に攻めにいかず、バックにツッツキを送り、相手にバックドライブで持ち上げさせてからのブロック&カウンター戦術に変更。鄭はループ気味のバックドライブしか打てず、張本の戦術に完全にハマってしまった。流れを変えたい鄭は要所でロングサービスを出すも、油断のない張本はドライブで一蹴。結局、張本が3ゲームを連取し、鄭に完勝した。
世界トップレベルの実力者である鄭が、途中で戦意を失いそうになるほどの張本のプレー。Tリーグで試合を重ねるにつれて、怪物はさらに強さを増しているように見える。
後半は何もさせてもらえず、鄭もこの表情
そして、4番はTリーグでは初となる注目カード、岸川対水谷が実現。
中学・高校時代はともにドイツで武者修行をし、ダブルスのパートナーとして世界選手権男子複銅メダルなど数々の成績を残してきた二人が、新たな舞台で相まみえた。
国際舞台から遠ざかっている岸川には、現在の水谷は荷が重いかと思いきや、1ゲーム目は伸びのあるフォアドライブを決めて岸川が先制。
しかし、2ゲーム目からはギアを上げた水谷が猛追。バックサイドに来るボールも回り込んでフォアで打ち抜き、力の差を示すような強いプレーを披露。岸川は、台上でのテクニシャンぶりは健在で、ビタッと止まるストップはさすがだったが、威力、安定性ともに上回る水谷が総合力で岸川を圧倒した。
シングルスは初出場の岸川。初勝利ならず
これで2-2。ビクトリーマッチで両監督から呼び上げられたのは、吉村真晴と張本智和。
張本は、11月25日の岡山リベッツ戦のビクトリーマッチで真晴の弟・和弘に敗れ、チームも初の敗北を喫している。
同じ過ちは繰り返さない、という気迫のこもった連続強打で張本が吉村を一気に畳み掛ける。最初の一本目こそ、吉村のフォアフリックでレシーブエースを奪われたが、そこから3本連取&6本連取で、あっという間の9-2。好調の吉村でさえも張本の前では為す術なし。11-3で張本が最後を締め、チームに9勝目をもたらした。
「前回、ビクトリーマッチで負けて、もう出たくないと言ってしまったのですが、今回は経験だと思って戦いました。平野さんが来ると思っていたので、吉村さんで動揺しましたが、勝てて良かったです」と張本。
世界5位の実力で吉村を圧倒した張本
2-0リードからまさかの3失点で惜しくも敗れたTT彩たま。「試合内容は悪くなかったけど、張本が強すぎます。対策を考えなければいけませんね」と坂本監督も今日の張本のプレーには脱帽の様子だった。
試合後のオフショット。
久々の対戦を楽しんだ、水谷&岸川。
「岸川さんとは全日本の準決勝以来かもしれませんね。久しぶりの対戦です。昔を思い出して、楽しくできました」(水谷)
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