木下アビエル神奈川 | 3–1 | 日本生命レッドエルフ |
14勝2敗 | 11勝5敗 |
1 | 長﨑美柚 | 6-11 | 6-11 | 常晨晨 | ◯ | ||||
杜凱琹 | 蒋慧 | ||||||||
2 | ◯ | 石川佳純 | 11-6 | 11-3 | 11-5 | 平野美宇 | |||
3 | ◯ | 木原美悠 | 8-11 | 11-6 | 11-7 | 11-6 | 蒋慧 | ||
4 | ◯ | 杜凱琹 | 8-11 | 12-10 | 11-9 | 11-8 | 森さくら | ||
5 |
記録的寒波の影響により、珍しく雪の降る夜となった横浜で、卓球女子Tリーグ「木下アビエル神奈川vs日本生命レッドエルフ」の一戦が行われた。
横浜では珍しい大粒の雪!
木下アビエル神奈川としてはまさしくホームの地なわけだが、神奈川での開催は意外にも今回が初。待ちに待った地元開催ということで、チケットは完売。会場となった横浜文化体育館には開場前から300人を超すファンが列を作り、計2,360人の観客が集まった。
寒空の中、3時間以上前から並ぶ人も
2,360人の観客が横浜文化体育館に集結
第1マッチのダブルスに出場したのは、地元神奈川出身の長﨑美柚。杜凱琹との初ペアリングで勝利をもぎとりたいところだったが、日本生命の鉄壁のダブルス、常晨晨・蒋慧を相手に思うプレーができない。ダブルス巧者の蒋慧のレシーブは今日も絶好調で、ストップ&フリックで木下アビエルペアを翻弄し、日本生命ペアが第1マッチを先取した。
「自分たちが初めて組んだというのもありますが、相手のサービス、レシーブが非常にうまくて、それに対応できなかったのが敗因」(長﨑)。
長﨑(写真右)は地元で勝利ならず
続く第2マッチは、観客も待ち望んでいた期待どおりの好カード、石川佳純vs平野美宇のエース対決。
2月2日の対戦では石川がストレートで勝利しており、平野としてはなんとか一矢報いたいところだったが、ここのところ低調な平野は今日も不調のトンネルから脱することができない。
序盤から石川のサービス、レシーブに苦しめられ、得意のラリー戦でもミスが出る。苦しい展開を打破したい気持ちが裏目に出てしまい、レシーブで強引なバックドライブを放つも入らず。
一方の石川は終始落ち着いたプレーで、本人も「今日はレシーブが良かった」というように、レシーブから積極的に仕掛けていき、危なげない試合運びで完勝した。
「足下が悪い中たくさんの方が見に来てくださったので、“皆さんが暖かくなって帰れるような試合を!”と思って頑張りました!」と石川。
敗れた平野は「前回は自分のプレーをしようとしすぎたので、今回は勝つことを考えてプレーしたのですが、自分のミスが多くて……」と肩を落とした。
「調子は前回のほうが良かったけど、試合内容は今日のほうが良かったですね」(石川)
ライバル対決に向けて気合い十分の戦いぶりだった
1-1のタイになって、第3マッチは木原美悠vs蒋慧。1月の全日本選手権で準優勝を果たし、飛ぶ鳥落とす勢いの木原が、この日も中学生離れしたハイレベルなプレーを披露。第1ゲームを落とし、第2ゲームも3-5と離されたところでタイムアウトとなったが、ここから一気に巻き返していく。
それまでは合わせるようなバックハンドだったが、積極的に上から叩いていき、コースも左右に散らしていくと、フォア側に来たボールは得意のスマッシュで応戦。タイムアウト後3本連取&5本連取で、第2ゲームを逆転で取ると、その後も木原のペースで進んでいった。
対する蒋慧は木原のボールが合わないのかフォアドライブが全く走らず、ミスが出てしまい、バックハンドも不発。堂々の戦いぶりで木原が勝利し、木下アビエルが2-1とリードを奪った。
サービスも左右に散らして相手のレシーブを崩した木原
第2マッチで敗れた平野は、ベンチで必死に仲間にエールを送る
第4マッチは、杜凱琹vs森さくら。第1ゲームは、森のスピーディーな両ハンドがはまり、トレードマークの「雄叫び」が会場に響いたが、第2ゲームからは距離をとって粘り強く返球していった杜凱琹がじわりじわりと流れを引き寄せる。相手のストップに対してはチキータで先手を奪い、バック対バックでも自分から回転をかけていき、森のミスを誘っていく。YGサービスも効果的で、最後もフォア前へのYGサービスでサービスエースを奪い、杜凱琹が勝利。森のプレーも決して悪くはなかったが、少々攻め急いだ感があり、わずかなミスの差で接戦を落とした。
スタートダッシュは良かった森だが、勝利ならず
強烈スピンのバックドライブで杜凱琹がTリーグ2勝目
女子の首位攻防戦は、木下アビエル神奈川が3-1で日本生命レッドエルフに勝利し、がっちりと首位をキープ。
日本生命レッドエルフとしては、今日勝つか、ラストの5番につなげて勝ち点1を獲得すれば、プレーオフ進出が決定する一戦だったのだが、2枚看板の平野が不調、早田が不在では、さすがに難敵を下すことはできず、今日はお預けとなった。日本生命は、明日10日にTOP名古屋と対戦する。相手のホーム、名古屋での戦いとなるがプレーオフを決めることができるだろうか。
試合前の始球式では、この試合の冠スポンサーとなった横浜銀行の取締役常務執行役員、前迫静美氏が華麗なスマッシュを披露!
試合終了後は、木下アビエルの選手&横浜銀行の方々で記念撮影
ツイート