| 木下マイスター東京 | 3-1 | 岡山リベッツ |
| 10勝4敗 | 3勝12敗 |
| 1 | ◯ | 田添健汰 | 11-6 | 11-8 | 森薗政崇 | ||||
| 宇田幸矢 | 三部航平 | ||||||||
| 2 | ◯ | 張本智和 | 11-5 | 11-10 | 11-5 | 吉田雅己 | |||
| 3 | ◯ | 丹羽孝希 | 11-5 | 11-8 | 10-11 | 11-10 | 森薗政崇 | ||
| 4 | 水谷隼 | 10-11 | 10-11 | 11-7 | 11-7 | 10-12 | 吉村和弘 | ◯ | |
首位を走る木下マイスター東京が、岡山リベッツに3ｰ1で勝利！
何とも強烈な木下の布陣だった。2番張本智和、3番丹羽孝希、そして4番水谷隼。東京五輪・卓球競技の日本男子代表メンバー3名をシングルスに並べ、トップのダブルスには全日本チャンピオンになったばかりの宇田幸矢を田添健汰とのペアで起用。張本・丹羽・水谷の3人が揃うのは開幕戦以来となった。対戦した岡山リベッツの白神宏佑監督は、試合後に「やっぱり威圧感がありますよ、（受ける）プレッシャーはかなりありますね」と語った。
そして木下は1番ダブルス、2番張本のシングルスと1ゲームも落とさずに突っ走る。田添健汰／宇田幸矢ペアは、木下の邱建新監督も「入れば決定率は90％」と太鼓判を押す宇田の強烈チキータと、切れ味鋭いカウンターが冴えた。田添も正確なレシーブと一発のフォアドライブでアシストし、これで7連勝と絶好調だ。町飛鳥が体調不良で欠場した岡山は、ピンチヒッターの森薗／三部ペアも全日本2回優勝の実績を持つが、「ぶっつけ本番」に近い状態では対抗できず。
木下の勢いを加速させる田添健汰（右）／宇田幸矢のダブルス
2番張本は全日本決勝での敗戦のショックゆえか、コートでもベンチでも表情は曇りがち。プレー内容もベストとは言い難かったが、フォア主戦の吉田にバック対バックでプレッシャーをかけ、電光石火のバックストレートのバックハンドで何度もノータッチを取った。吉田は全日本3位の勢いに乗り、闘志満々のプレーで立ち向かったが、ジュースにもつれた2ゲーム目を取りたかった。
全日本3位の吉田、張本戦は見応えがあった
しかし、岡山も3番森薗が奮起。3ゲーム目の9ｰ10とマッチポイントを握られてから10ｰ10に追いつき、魂のフォアドライブ連打で11ｰ10。4ゲーム目も8ｰ10から10ｰ10に追いつく粘りを見せた。2ゲーム先取の「貯金」が効いて逃げ切った丹羽だが、チキータを多用せずにストップからの展開で勝負してきた森薗に対し、「ストップ対ストップではぼくのほうが不利になっていたので、台上はもっと強化していきたい」と試合後に語った。
手に汗握る一戦となった丹羽対森薗
3番を終え、木下が3ｰ0で勝利を決めた。しかし、岡山は4番吉村が、水谷に破壊力満点の両ハンドドライブを浴びせる。1ゲーム目の9ｰ10から逆転すると、2ゲーム目の10ｰ10ではハイトスサービスから、回り込んで一撃必殺の3球目フォアドライブ。2ｰ0とリードを奪った。
水谷も吉村のフォア前に鋭く切れた下回転サービス、そしてストップを集めて試合の流れを変え、3・4ゲームを連取して勝負は最終ゲームへ。10ｰ9で先にマッチポイントを迎えた水谷だったが、ここも決めることができず、吉村が12ｰ10で勝利。ジュースにもつれたゲームをことごとく制する勝負強さを見せた。
強烈なパワードライブを連発した吉村
宇田／田添（健）のダブルスが固定され、10勝4敗で首位を堅持した木下マイスター。一方、敗れた岡山はファンの熱い声援も実らず、3勝12敗と厳しい戦いが続く。「昨シーズンも吉村選手が爆発してから勢いに乗れたので、4番は明日につながる試合だった。岡山リベッツはダブルスが強いと言われてきたので、何とかダブルスを立て直したい」と試合後に語った白神監督。昨シーズンの終盤で見せた勢いと粘り強さで、ファンの期待に応えたい。
以下は各選手の試合後のコメント。
「今日は負けたゲームがすべて僅差。競った時に少しナーバスになってしまった。試合の中では自分のプレー、サービス・レシーブの組み立ては良くなってきていたので、最後は1本に泣いた。これから試合が続いていくので、自分自身に負けないようにしっかり戦っていきたい。腰は完治はしていないけど、12月くらいの卓球ができないような状態ではなく、いつもの自分に戻ったという安心感はあります」（水谷隼）
「気持ちとしては負けたばかりで難しかったんですけど、やるべきことをやってその結果勝てればいいし、負けたらまた練習するしかない。全日本まではバックだけでなく、台上やフォアもすべて使うことを考えていて、グランドファイナルでも良いプレーができましたが、『やっぱりバックを忘れてはいけない』というのが全日本で感じたこと。今日はミスが出てもバックを使った。五輪まで時間は少ないし、一番得点力が高いバックを重点的に強化したい」（張本智和）
「ダブルスのコンビネーションはどんどん良くなっていますね。ラリーになるとオールフォアで動き切れるし、最後はパワーで圧倒できる。全日本チャンピオンという実感はまだあまりなくて、それほど意識せずに良い形で試合に入れました。全日本優勝で友だちからお祝いのメッセージが150件、ファンの方々からは300件くらいいただきました」（宇田幸矢）
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