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Tリーグ

「どこにカットが来ても良い」T.T彩たまがオーダー勝ち

琉球アスティーダ 23 T.T彩たま
14勝7敗 16勝7敗
1 李平 11-8 9-11 12-10 ピッチフォード
吉村真晴 平野友樹
2 村松雄斗 11-8 6-11 11-8 5-11 10-12 松平健太
3 吉村真晴 11-9 11-4 8-11 7-11 11-8 平野友樹
4 朱世赫 10-11 6-11 7-11 神巧也
5 李平 5-11 神巧也

残り試合は琉球アスティーダが7試合、T.T彩たまが6試合。
両チームの勝ち点の差はわずかに1だ。
ファイナルへ向けて、両チームとも負けれられない注目の一戦が沖縄・宜野湾で行われた。
 
 
ダブルスはゲームの流れが行ったり来たりするシーソーゲーム。
T.T彩たまペアが7−4、8−5と3点差をつけていたが、そこから琉球ペアが猛追をみせて逆転。チキータを軸にして、連続攻撃につなげていった。
第一ゲームはT.T彩たまペアは8−7でタイムアウトを取るも、6連続失点を許してしまう。
逆に第二ゲームに入ると、琉球ペアが8−5から追いつかれて、試合を落とすなど、どちらが勝つのかわからない接戦になった。
最終ゲームも点が離れない展開になったが、打ち合いになると琉球ペアのほうがやや有利だったか。吉村のパワーあるボールは一発の威力があり、前陣カウンターで狙うにはリスクが高い。
また、吉村にはフォアフリックという武器がある。台上のボールをストップするか、チキータするかの2択に加えて、吉村だけがフォアフリックという3つ目の選択肢を持っている。要所で決まるフォアフリックの得点率が高かったことも勝因だろう。まずは琉球が1つリードだ。

ややミスが多かったピッチフォード/平野


ダブルス巧者の吉村のフリックは得点力抜群


第2マッチはカットマンの村松に対して、カット打ちを得意とする松平。
村松はカットに加えて、反撃、カーブロングなど、攻めバリエーションで松平を崩しにいく。一方の松平は無理打ちは決してせず、ループと決め球、攻められても固いブロックで守り切る戦術だ。
村松は攻撃をするにもブロックが固い松平のバック側に打ってしまうと前に落とされてチャンスがない。だからフォアを狙って攻撃を仕掛けて、むしろ打ち合いに持っていった。
松平としては早い打球点でストレートに打ち抜くなど見せ球を入れながら、ループへのカットミスなどで点数を重ねていきたい。しかし、今日の松平のループが高く、加えて村松に攻撃のミスがなく、かなり積極的に打ってくる。ブロックの名手といえど、村松にフルスイングで打ち込まれてしまうと不利になる。
第1マッチのダブルス同じくこの試合もゲームオールの超熱戦。
先に松平がマッチポイントを握るが、村松も神がかりな攻撃で追いつくなど大盛りあがりの試合になった。最後は村松のカットがオーバーミス。T.T彩たま、苦しい試合をものにして、ゲームを1−1に戻した。
 

松平、ループの高さに苦しんだ


高い攻撃力を誇る村松。今日は一段とキレがあった


踏ん張った松平。T.T彩たまが試合をタイに戻す


インターバルを入れて、第3マッチは吉村vs平野
吉村のサービスを苦にしない平野。先日の深谷戦でもVM(ヴィクトリーマッチ)で破っているだけに、T.T彩たまが有利かと思われた。
しかし、試合が始まると吉村の攻撃力が光り、平野を圧倒。
1・2ゲーム目は吉村の鋭い攻撃が次々に決まり、平野は反撃のチャンスをつかめなかった。
それでも平野は手を変え品を変え、吉村のリズムを崩しにいき、ミスを誘っていき、3試合連続のゲームオールに突入。
「マハル!マハル!」と大声援の後押しを受け、吉村が最後の最後にギアを入れ直し、平野を振り切った。

高い攻撃力で天敵・平野を下した吉村


本日2得点!キャプテンの仕事をしっかりこなす


平野は0−2から粘ったが、及ばず


ここで決めたい琉球は朱世赫が登場。
だが、相手は前回の対戦で0−3で敗れている神。なにか対策をしているのかと思われたが、試合の展開は前回のデジャブのように神がフルスイングで打ち込み、朱世赫が凌ぐ展開。
朱世赫はカーブロングとドライブ、粒高でのバックハンドを有効に使うが、神はそのボールすら狙いにいく。
第一ゲームこそ競ったが、その後は神のドライブが火を吹き、朱世赫をまたも圧倒した。

神、朱世赫に無敗。もう朱世赫は怖くない


朱世赫は粒高バックハンドなど変化を入れたが・・・


ついに試合は2−2
VMに出るのはT.T彩たまは好調の神をそのまま投入。
対する琉球は吉村が2点使いで出せない、加えて神に対してカットも使いづらいので李平が出場。
この試合は神の集中力が高く、バックのカウンターが次々に炸裂。ややフットワーク力が落ちる李平のフォアを何本も抜き去った。

神の狙いすましたカウンタードライブ


李平は神のパワードライブを押し返せず


T.T彩たまとしては大きい1勝。これで勝ち点がわずかに浮上し首位へ。

プレッシャーからの解放。神が喜びを爆発だ


「毎試合ヒーローが出てくれる。この試合は神がヒーロー。これで首位ということではなく、大事な目の前の試合を勝ててよかった」と坂本監督。
ピッチフォードとモーレゴードを下げて、2〜4番のどこにカットマンが来ても良いオーダーを組み、見事にヒットさせた坂本監督。
「ダブルスはどっちに転ぶかわからなかった。ピッチはこの1試合のためだけにヨーロッパから来てくれて、理解してくれてシングルスに使わなかった」
見事なオーダーでギリギリ勝利。T.T彩たまがファイナルへ一歩前進だ。

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