岡山リベッツ | 1–3 | 琉球アスティーダ |
5勝13敗 | 10勝8敗 |
1 | ◯ | 森薗政崇 | 11-5 | 11-8 | 吉村真晴 | ||||
町飛鳥 | 木造勇人 | ||||||||
2 | 吉田雅己 | 11-9 | 9-11 | 10-11 | 3-11 | 荘智淵 | ◯ | ||
3 | 三部航平 | 2-11 | 10-11 | 6-11 | 吉村真晴 | ◯ | |||
4 | 森薗政崇 | 11-6 | 8-11 | 6-11 | 10-11 | 朱世赫 | ◯ | ||
宮城・ゼビオアリーナでのTリーグ第2戦。今日は岡山リベッツと琉球アスティーダのカード。試合前には、ゼビオアリーナのお隣にあるハレオドームにて、softbank東北絆CUP2019を開催。岩手・宮城・福島の小中学生を対象としたイベントで、昨年10月に開催予定だったが、台風19号の影響により延期となっていたが、年が明けての開催となった。
午前中は元日本代表の塩野真人さん、プロコーチの村田雄平さんを講師に招いての講習会。午後は岡山と琉球の試合観戦というスケジュールで開催された。
講習会では東北大会、全国大会に出場する女子中学生とのエキシビションマッチでヘトヘトになりながらも会場を盛り上げた塩野さん。午後の試合観戦を前に、「自分があの場に立っている姿を想像しながら見ると良いと思います。僕も、松下さん(浩二)のプレーを見て、あんなプレーがしたい、と夢見て練習に励んできました。そうやって見ることで、何倍も卓球が楽しくなると思います」とコメント。
開会式に出席したTリーグの松下チェアマンは「トップ選手による講習会、世界トップのプレーを見ることで、少しでも競技力向上に役立てば」と思いを述べた。
「Tリーグ観戦をきっかけに、いつかはTリーガーになろうと、そういう気持ちを持って練習を頑張ってもらえればと思います。今日のイベントを通じて、『夢』と『目標』を持ってもらえればうれしい。『Tリーガーになれました』という子どもたちが生まれれば、本当に夢のあることだと思います」(松下チェアマン)
最後に「ぜひ、頑張ってTリーガーになってほしい。待っています!」と語る口ぶりはうれしそうだった。
試合の方は、昨日に続いて岡山が森薗/町のダブルスで先制。出足から高い集中力であまいボールは逃さずに攻める。2ゲーム目は中盤に琉球ペアに追い上げられたが、7-6からのラリー、森薗がバックで押し込むようにして得点、8-7でも町のフリックがエッジをかすめるなど、逃げ切って岡山ペアが今シーズン6勝目をあげた。
悪い流れを断ちたい琉球、2番は昨日の木下マイスター東京戦で張本を破った荘智淵が登場。1ゲーム目は思い切りの良い攻めを見せた吉田が先制するも、2ゲーム目は荘智淵が5-0までリードを広げる。長いロビング対スマッシュのラリーで荘智淵がスマッシュミス、ここから吉田が息を吹き返して接戦となったが、序盤のリードが活きた荘智淵がゲームカウントを1-1に戻す。
第3ゲームは台上での厳しい主導権の奪い合いから、カウンターの応酬の末、10-10からチキータでエースを奪った荘智淵が奪取。4ゲーム目はスタートから荘智淵がエンジン全開。5-1、10-2と一気に吉田を突き放して勝負あり。チームの精神的支柱の活躍で、琉球が1-1に追いついた。
岡山の3番は、昨日シングルスデビューの三部が連日の出場。シングルス初勝利といきたい三部だったが、吉村はスタートからキレのあるカウンターを連発。三部に持ち上げさせて両サイドを厳しく突いて1ゲーム目をわずか2点で奪った。2ゲーム目、三部がうまく待ちを外して得点を重ね、10-8とゲームポイント。しかし、吉村がゆるいボールを混ぜながら三部のミスを誘って3本連取で逆転でゲームを連取。3ゲーム目は三部がサービスミスなど精細を欠き、吉村がストレートで勝利。琉球、連勝にあとひとつと迫った。
奇跡のプレーオフ進出に向けて敗戦は許されない岡山の4番は頼みの森薗。朱世赫のバックへドライブを集め、攻撃を防ぎながら1ゲーム目を奪ったが、2ゲーム目から流れは一変。朱世赫のカットの変化にミスを重ね、森薗、苦しい展開に追い込まれる。一方の朱世赫は、攻撃のミスも徐々に減り、的確にポイントを奪う。3ゲーム目もカットの変化で得点を重ね、バックサービスも効果を見せた朱世赫がゲームカウント2-1と勝利にあと一歩。
森薗は第4ゲームからバックドライブも交えてカットを崩しにかかるも、最後までペースを引き戻せず、朱世赫が3-1で勝利。選手ひとりひとりが高い集中力を見せた琉球が2連勝を決めた。
この試合が行われている途中、川崎では琉球と勝ち点33で並んでいたT.T彩たまが木下マイスターに、ビクトリーマッチまでもつれた末に敗戦。琉球が岡山戦の勝利によって勝ち点を36とし、彩たまを抜いて2位に浮上した(彩たまは今日の試合を終えて勝ち点34)。さらに、勝ち点38の首位・木下マイスターの背中もとらえた。それでも琉球・張監督は「順位は気にしていない」と気を引き締める。
「本当に全部紙一重で苦しい試合でした。なるべく『勝つ』と考えすぎないようにしている。選手たちの気を引き締めて1戦1戦戦っていくことが大事。雰囲気も良いし、勝利に向けて一丸で向かっていけている」(張監督)
琉球と彩たま、今日の試合を終えて残すはともに3試合。そして次戦の2月11日、2月16日の最終戦は直接対決となっており、最終戦までプレーオフ争いがもつれる可能性が高い。佳境を迎えた2年目のTリーグ、最後まで目が離せない戦いが続く。
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