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【PICK UP】XIOM・オールラウンド S「ビギナー専用にあらず! 真の「オールラウンド」を このラケットで体感せよ」

<卓球王国2021年11月号より>

 

ビギナー専用にあらず!

真の「オールラウンド」を

このラケットで体感せよ

 

 木目調とオレンジのツートンカラーのグリップデザインは、シンプルながらツボを抑えている。デザインを一新し、昨年国内で再発売されたXIOMの5枚合板『オールラウンド S』。オールラウンドという名前から、「弾みを抑えた初心者用モデル」という印象を抱く人が多いかもしれない。

 しかし、ラテン語で「新しい」を意味する『NOVUS』(ノヴス)シリーズの1本だけあって、その性能は従来のオールラウンドモデルとはひと味違う。

 「オールラウンドと銘打たれたラケットは、一般的に弾みを抑えたものが多いですが、『オールラウンド S』は5枚合板でもかなりの攻撃力と弾みがある。ラケット全体での位置づけとしても、中間より少し飛ぶくらいですね」。そう語るのは、XIOMの日本販売元である卓永の鶴高寿さん。「プラボールに負けない弾みを持つ、新たな定番モデルだと思います」とその性能に自信をのぞかせる。

 5・4ミリと板厚の薄い軽量なブレードは、合わせるラバーについてもオールラウンドだ。ラバーの性能が急激に進化している今、ラケットに求められるのは尖った性能ではなくバランス。『オールラウンド S』は、最新のスピン系テンション裏ソフトの相棒としても持ち味を発揮する。

 「選手には『ラバーで飛ばしたい人』と『ラケットで飛ばしたい人』がいます。ラバーで飛ばしたい人は、ラケットには弾みよりもコントロールや繊細なフィーリングを求める。そういう方には、『オールラウンド S』にスピン系テンションの『オメガⅦ』シリーズなどを合わせるのもオススメできますね」(鶴さん)

 ちなみに『NOVUS』シリーズはデザインのリニューアルに際し、グリップやブレード形状なども日本のユーザー向けに再設計。多くの人が「しっくり」握れる形状になっているのもうれしい。

 決して派手さはないが、万人から愛される確かな性能。これから涼しくなる秋の練習で、じっくり使い込んでみたい一本だ。

 

上板にはリンバを使用。板厚は5.4㎜とかなり薄く、重量も抑えられたブレードだ

 

XIOM

オールラウンド S

●攻撃用シェークラケット

●¥7,480(税込) ●木材5枚

●板厚:5.4㎜ ●平均重量:85g

●ブレードサイズ:158×151㎜

●㈱卓永(XIOM日本販売元)

 03・6206・0995

 https://xiom.jp

photo >> Yoshinori Eto

text >> Taro Yanagisawa