●年間80試合に出場。あるオープン大会での試合動画が、You Tubeを始めるきっかになる。
仕事に慣れて練習ができるようになると、週末は試合に出まくった。「年末年始を除いて、土日はすべて試合に出ていた時期もありましたね。その時は年間80試合くらい。東京だけではなく、関東一円で試合を探すんです。2~3年そういう生活が続いていて、学生時代に勝てかなった分、東京に来てから少しずつ勝てるようになることがうれしくなっていました」
そんな中西がYou Tubeを始めるきっかけは、東京に来て4年が経った頃だった。「神奈川県のオープン戦に出場した時に、対戦した選手から『試合の動画をYou Tubeにアップしてもいいですか?』と聞かれたんです。「いいですよ」と返事をしたところ、後日友人たちから『おまえの試合が動画に上がっているよ』とLINEで連絡が来て。少しずつ再生回数が上がっていくのを見て、こんなぼくの試合でも見てくれる人がいるんだなと不思議な感覚を味わったんです。中には“下手くそ”というコメントもありましたが、それも含めて楽しく見れました」
その動画がアップされた1カ月後に、趣味として自分の試合動画をYou Tubeに上げるようになる。当時はまだ一般人の試合動画はほとんどなく、物珍しさもあってか、8カ月後にはチャンネル登録者数が1000人になり、少しだが収益も出るようになっていった。そして、中西にある思いが芽生えるようになる。
「仕事も好きでしたが、卓球はもっと楽しかった」と退職。仕事をやめて卓球ユーチューバーに専念。25歳での決断だった。
ツイート