少し前のニュースになるが、1月6日に国家男子1軍チームのメンバーである馬特がSNS(微博)を更新。国家チームからの引退を発表した。今後は超級リーグなどでプレーを続けるという。
希少なカット型として、2009年4月に国家チーム入りを果たしてから12年以上チームに在籍してきた馬特は、国家チームに感謝の言葉を述べている。
「これほど長い間、私を育ててくれたチームに感謝します。卓球の技術だけではなく、人としての在り方を教えてもらいました。国家チームなくして馬特なし、そう言えるかもしれません。私の人生にとって最大の財産です」(馬特)
馬特は昨日の1月10日に28歳になったばかり。ちなみに中国卓球協会の劉国梁会長、朱雨玲も同じ1月10日生まれだ。
内蒙古自治区を経て現在は湖北省チームに籍を置く馬特だが、出身は河北省保定市。河北省は昔から優れたカット型の選手を多く輩出しており、同じ保定市出身では昨年亡くなった王志良(1963年世界男子複優勝)や、1993年世界選手権代表の王浩がいるし、2018年に国家チームを引退した劉イ(火×4)も河北省石家荘市の出身だ。
2012年の全中国ジュニア選手権では、この年に世界ジュニアチャンピオンになった樊振東を決勝で破り、優勝を飾った馬特。2017年の全中国運動会ではベスト8に入り、準々決勝で馬龍からも1ゲームを奪っている。昨年5月に行われた『直通WTT大満貫(グランドスマッシュ)・世界戦』の混合ダブルスで、劉斐とのペアで優勝したことも記憶に新しい。
国際大会での実績は乏しいが、安定したカットに加えてフォアドライブも威力があり、間違いなく世界トップクラスのカット型だった馬特。馬特の引退で、国家チームはカット型が「人材難」。昨年の集合訓練に大ベテランの侯英超が駆り出されたように、馬特も国家チームを引退したとはいえ、スパーリングパートナーとして集合訓練に帯同する可能性はありそうだ。
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