4年に1度の全中国運動会、ダブルス3種目の結果は下記のとおり。ちなみに4年後の第15回大会は、広東省・香港・マカオの共同開催となることが決まっている。
〈男子ダブルス〉●準々決勝
馬龍/王楚欽(北京市) 8、4、−8、−7、10 梁靖昆/周愷(河北省)
徐英彬/曹巍(黒龍江省) −9、8、7、−7、4 周啓豪/張超(広東省)
尚坤/趙子豪(上海市) 8、8、6 高楊/王楷博(天津市)
閻安/徐晨皓(北京市) 9、8、−12、−6、9 樊振東/林高遠(広東省)
●準決勝(これより7ゲームズマッチ/3位決定戦を除く)
馬龍/王楚欽 4、11、8、9 徐英彬/曹巍
閻安/徐晨皓 8、9、6、−6、−8、5 尚坤/趙子豪
●3位決定戦
徐英彬/曹巍 −8、2、5、−8、13 尚坤/趙子豪
●決勝
馬龍/王楚欽 4、11、10、10 閻安/徐晨皓
〈女子ダブルス〉●準々決勝
王芸迪/陳幸同(遼寧省) 3、9、7 顧玉ティン/王暁トン(山東省)
石洵瑶/蒯曼(江蘇省) 8、8、−12、−10、6 呂ティンティン/張優佳(山西省)
王曼昱/車暁㬢(黒龍江省) 10、6、9 張瑞/孫芸禎(湖北省)
孫穎莎/孫銘陽(河北省) 6、9、7 銭天一/張薔(江蘇省)
●準決勝(これより7ゲームズマッチ/3位決定戦を除く)
王芸迪/陳幸同 −8、8、5、7、8 石洵瑶/蒯曼
王曼昱/車暁㬢 −6、10、3、7、6 孫穎莎/孫銘陽
●3位決定戦
石洵瑶/蒯曼 8、9、5 孫穎莎/孫銘陽
●決勝
王曼昱/車暁㬢 9、4、8、6 王芸迪/陳幸同
〈混合ダブルス〉●準々決勝
許シン/劉詩ウェン(上海市/広東省) 12、3、9 薛飛/張瑞(湖北省)
林高遠/黄頴チィ(広東省) −9、10、1、7 周愷/何卓佳(河北省)
曹巍/王曼昱(黒龍江省) 8、9、6 趙子豪/陳イ(上海市)
孫聞/銭天一(江蘇省) 8、10、−7、11 梁靖崑/孫穎莎(河北省)
●準決勝(これより7ゲームズマッチ/3位決定戦を除く)
許シン/劉詩ウェン 2、11、6、6 林高遠/黄頴チィ(広東省)
曹巍/王曼昱 9、7、6、6 孫聞/銭天一
●3位決定戦
孫聞/銭天一 −5、6、−11、8、7 林高遠/黄頴チィ
●決勝
許シン/劉詩ウェン 8、5、−3、10、−9、11 曹巍/王曼昱
男子ダブルスは2連覇中の樊振東/周雨が、解放軍チームの強化停止によってペアを解消。19年世界選手権優勝ペアの馬龍/王楚欽が、決勝の「北京ダービー」を制して頂点に立った。馬龍は全中国運動会で4つ目のタイトルを獲得。全中国運動会は「オリンピックより優勝するのが難しい」と言われるが、オリンピックでは5つのタイトルを獲得しているので、当たらずとも遠からずといったところか。
決勝後の会見で、今後の去就について尋ねられた馬龍は「劉国梁会長は、ぼくに『引退しろ』と言ったことはないよ。君はぼくに引退してほしいの?」とユーモアを交えてコメント。「今はまだ、自然とラケットに手が伸びるし、コートに立てるこの瞬間を大切にしながら、すべての試合に真剣に向き合っている。もし(引退する)その時が来たら、皆さんに伝えます」(馬龍)。選手としてのモチベーションはまだ尽きていない馬龍だが、全中国運動会への出場は今大会が最後だろう。
女子ダブルスを制したのは大型ペアの王曼昱/車暁㬢。車暁㬢は28歳のベテランだが、一発のフォアドライブのパワーでは中国女子でも三本の指に入る。両ハンドからパワードライブを繰り出す王曼昱とのペアリングは、まさに「超攻撃的」。決勝でも遼寧省を女子団体優勝に導いた王芸迪/陳幸同に完勝した。
そして混合ダブルスは、所属チームを越えてペアを組んだ許シン/劉詩ウェンが初優勝。劉詩ウェンは意外にもこれが全中国運動会での初タイトルだ。東京オリンピックでは水谷隼/伊藤美誠ペアに決勝で敗れ、失意の銀メダルに終わったが、世界一ハイレベルな全中国運動会の混合ダブルスを制し、改めて世界チャンピオンペアの実力を示した。許シンは「ぼくらはまだしばらくは引退することは考えていない。これからもラケットを握り続けたいと考えている」と語り、ファンを喜ばせている。
ちなみに全中国運動会では、下写真のように表彰式でコーチも表彰台に上がり、選手と同じようにメダルが授与される。これは非常に良いやり方だと思う。実際にコーチたちにとっても、この全中国運動会での成績が指導者としての評価に直結するし、成績によって報奨金が出たり、強化予算が決まったりする。選手にとっても指導者にとっても、まさに「勝負」の大会なのだ。
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