●種類:スピン系テンション裏ソフトラバー
●厚さ:MAX、2.0mm、1.8mm
「ついに」と言って良いだろう。TSPでは初となるドイツ製裏ソフトラバーが登場したのだ。その名は『ヴェンタス』。『スピード』『スピン』『ソフト』とスポンジ硬度の違う3タイプで13年10月にリリースされた。さて大手国内メーカーとドイツラバーが手を組み、一体どんなラバーが生まれたのだろうか。
カテゴリーは、裏ソフトでは現在主流のスピン系テンションだが、数あるアイテムの中での『ヴェンタス』の立ち位置は、「扱いやすさ重視」である。人気のスピン系テンションだが、そのほとんどが全体的に固めの打球感で、スイングスピードがない選手だと特長であるグリップ力を感じられない、回転がかけにくい、という意見も実は少なくない。
そこでTSPは「より幅広いレベルで使えるスピン系テンション」というコンセプトに、この『ヴェンタス』を生み出した。パッケージにある「ORC」というアイコンはTSP独自のもので、「Optimized Rotation Concept」、直訳すると「最適化された回転概念」となる。少々固いが、つまりは様々なレベルで回転のかけやすさを実現させた、ということを表している。
3タイプの中でスポンジ硬度が中間の『スピン』と、軟らかめの『ソフト』を打ってみたが、回転のかけやすさは前評判どおり。“中級者代表”の王国スタッフのスイングでも、はっきりとしたグリップ力を感じることができた。個人的には特にバックドライブ時に好感触で、従来のスピン系テンションだとしっかりこすり当てないと確実にグリップしてくれなかったが、『ヴェンタス』は多少インパクトがずれても引っかかってくれる安心感がある。引っかかりの“ストライクゾーン”が広がったという印象だ。またしっかりと回転がかかるため、相手のコートで球が伸び、実際のスピードよりも速い印象を与えられるというのも特長だ。
試打をして最終的には、より強い回転がかけられる『スピン』をフォア面、より“がきく”『ソフト』をバック面という無難なパターンに落ち着いたが、この組み合わせならばレディース選手でも十分にグリップ力をできるはずなのでかなりオススメだ。
まずは万人受けする王道アイテムで、ドイツ製ラバーの第一手を打ったTSP。今後はさらに挑戦的な新作裏ソフトや、「オモテのTSP」として今までにないドイツ製表ソフトが登場する可能性もある。「TSP×ドイツ」の今後の動向に注目だ。
担当:王国編集部
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