●テンション系裏ソフト
●厚さ:特厚・厚・中
ついに投入されたラバーだ。ある意味、このタイプのラバーを出すことは、バタフライにとって切り札と言える。ロゼ色のスポンジは、あのモンスターラバー『テナジー』のスポンジ色であるエナジーレッドとは違う特別感が漂う。価格、性能、品質において、この『ロゼナ』は2017年の主役になるかもしれない。
まずは『ロゼナ』を語る前に現在の『テナジー』の状況に触れておこう。トップ選手を中心に圧倒的なシェアを誇る『テナジー』だが、2015年のオープンプライス化で実質的な値上げとなり、一般ユーザーがなかなか買えない状況になっている。その結果、ユーザーの“テナジー離れ”が進み、他メーカーの高価格帯ラバー(ポストテナジー)の売り上げが軒並み伸びている。つまり「テナジーを使いたいユーザーが価格優先で他ラバーに流れている」のだ。
一言で表現すれば、『ロゼナ』は『テナジー』の廉価(れんか)版だ。一般的に廉価版とは低価格の要求に応えるために性能を落としたもの。『ロゼナ』は総合的な性能では『テナジー』に及ばないものの、非常に『テナジー』に近い。5月15日に発売された別冊「卓球グッズ2017」の試打では非常に高評価を得ている。トップ選手には「下がった時の打ち合いを除けば、テナジーと遜色(そんしょく)ない」と言わしめるほど高いポテンシャルを持っているようだ。
中級者が好む『テナジー』、それが『ロゼナ』だろう。具体的にはトップ選手しか必要としない中後陣での飛距離と回転量を削っているが、使いやすさを向上させるために、スポンジ硬度を少し軟らかくしている。ラケット角度が少々ずれても相手のコートに入るというありがたい性能をバタフライでは新しく「トレランス(寛容度)」という言葉で表現。実際に軽打でも強打でもコントロール性能は抜群だった。
ポストテナジーに流れたユーザーを一気に奪い返すかもしれない『ロゼナ』。価格での足かせはない。バタフライの逆襲の狼煙が上がった。
『テナジー』と同じスプリングスポンジを採用している
担当:王国編集部
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