●守備用中国式ペンラケット
●合板構成:木材5枚
●グリップ:中国式(シェークもあり)
●ブレード:150×163mm
●板厚:5.5mm
●平均重量:65~70g程度
「ペンホルダーのDEF(守備用)タイプに需要があるのか?」
ドニックジャパンからの新製品の提案に、本国ドイツのドニック本社側が難色を示したのも無理はない。しかし、日本市場での需要は確実にあった。
9月にリリースされたそのラケットの名は、『デフプレイ センゾー中国式』。カット用ラケットとして近年、一気にその名を高めた『デフプレイ センゾー』の中国式ペンバージョンだ。
『デフプレイ センゾー』は、ドニックプレーヤーである塩野真人(東京アート)をはじめ、中国女子など世界トップクラスのカットマンが使用する。軽量であり、かつ空洞が大きい「センゾーV3」グリップにより、重心が先端寄りなのが特徴で、重心位置のおかげでカットがよく切れるとして、今やカット用ラケットの定番となっている商品だ。
その中国式モデルのリリースのアイデアは、早くからドニックジャパンが温めていた。ドニック本社に話を持ちかけた当初は、冒頭のように否定的な反応をされたが、「ペン粒高攻守型」が、日本では中学生や一般愛好家の中には相当数いることを力説。今年4月のリリース予定で動き出した。初の「センゾーV3」採用の中国式ということで、空洞部分の設計に手間がかかったが、ようやく9月にリリースとなったのだ。
実際、弾みを抑えたブレードは、まさしく粒高ブロック用と呼ぶに相応しい。単純に短く止めやすいし、安定感があるので変化をつけるプレーも力加減が容易だ。プッシュや攻撃でのスピードは望めないが、そのぶん横回転を入れて曲げる打法を活用し、エグいコースを突くプレーで補える。ブレード部分とグリップの両方が軽量なので、他のラケットと比べて極端に重心のバランスが異なることはない。ブレードが大きくスイートエリアが広い割に、軽くて操作性が高いという点もうれしい。
守備用ペンというニッチな分野の注目モデルは、実際に発売当初から予想を越える売れ行きだとか。『デフプレイセンゾー』がカット用ラケットの定番アイテムになったのとまったく同様に、『デフプレイ センゾー中国式』はペン粒高攻守用ラケットの定番になりそうだ。
上板と添芯はやや軟らかいリンバ材。中芯は軟らかく軽いアバチ材。トータルで5.5mmと薄め
担当:王国編集部
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