●スピン系テンション裏ソフトラバー
●スポンジ硬度:45°
●厚さ:MAX・2.0・1.8mm
今秋から各社が本格的にプラスチックボール(以下プラボール)を発売し、いよいよプラボール時代に突入しようとしている。同時に“プラ対応用具”もお目見えしてきた。では具体的に“プラ対応用具”とはどのような性能なのか?
エクシオンのプラボールの見解は、「セルロイドよりもボールが滑る」というものだ。そのため、“プラ対応用具”は、従来のラバーに比べ、さらにグリップするシートで、もっとつかむスポンジでなければならないというコンセプトの元で開発された。
そして誕生したのが、“プラ対応用具”の新しい『オメガ』となる『オメガV アジア』と『ヨーロ』だ。もともとこの2枚は現行品の『ツアー』と『プロ』に続き、すぐに発売する予定だったが、プラボールに対応するために期間を設けて、改良を加えたのだ。
『アジア』と『ヨーロ』の違いは粒形状と硬度だ。パワーヒッター用の『アジア』は、軟らかめのトップシートでボールを食い込ませ、50度の硬いスポンジで弾き飛ばす。そして『ヨーロ』は少し硬めのトップシートでグッとボールをつかみ、45度の軟らかめのスポンジで気持ちよく飛ばす。2枚とも硬度の違うシートとスポンジをうまく組み合わせることでバランスを取っている。
今回紹介する『ヨーロ』は、軟らかめを好む日本選手に人気が出そうなラバーで、すでに14年インターハイ女子シングルス3位の選手が使用するなど、実績も残している。抜群のグリップ力がボールの重さを生み出し、なおかつ安定してくれる。決定打もつなぎもやりやすいオールマイティーラバーである。
“プラ対応用具”と言われても、まだ現実的には草の根大会でプラボールに変わるには時間がかかるだろう。それでもあえて今から“プラ対応用具”に変えることをオススメしたい。いつの時代もルールや環境が変われば用具は劇的に進化する。スピードグルーがなくなる時、あっという間にグルー時の打球感を再現したラバーが開発されたように、ボールが変わった今が用具の進化の時なのだ。今までよりもボールをグリップし、滑らないラバー、それはセルロイドボールで戦う現状でも頼もしい性能だ。“プラ対応”は“プラ専用”ではない。セルロイドボールでも一段上のグリップ力を発揮してくれるのだ。
セルロイドボールでは優位に立ち、プラボールになっても慌てない。今から“プラ対応用具”を使うことにデメリットはない。
●粒が詰まったシートと45度のスポンジがボールをグリップする
担当:王国編集部
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