●ラージボール用表ソフトラバー
●厚さ：MAX・特厚・厚・中
『ダブルアルファ イーエックステン』（以下『Wα』）。いかついネーミングのこのラバーだが、ラージボール界では十分に浸透した名前と言っていいだろう。大粒のトップシートがスピードを確保し、粘性のあるスポンジで回転を生むという「ダブル効果」がウリ。回転なら『赤マークMAX PZC-SP』、スピードなら『Wα』と、アームの2大ラージ用ラバーとなっている。
そして、これら2枚の看板ラバーに、新開発「プレミアムテンションスポンジ」を搭載したモデルが、6月に同時発売となった。名前がさらに長くなったので、『Wαプレミアム』と略させていただこう。『Wαプレミアム』は、スポンジがパワーアップしたことで、さらにスピードに特化したラバーに仕上がった。
試打すると、まずはその硬さに驚く。それもそのはず、一般的なラージ用ラバーのスポンジ硬度は20～25度が多いが、プレミアムテンションスポンジの硬度は35度。しかもシートも硬めなので、打球面を伏せて擦る打ち方では下に落ちてしまうのだ。しかし、フラットに叩くと、ボールが気持ち良く飛び出す。ドイツ製テンションの球離れの良さとは異なり、ハードながら一瞬ボールを持つ感覚があり、しっかり飛んでくれる。
率直に言うが、ドライブをかけて安定させたい人には、他のソフトなラバーをおすすめする。しかし快速フリック、フラット強打、いなすようなナックルブロックを使う人にはピッタリだ。
個性的な一枚を開発した経緯をアームストロングに聞いてみた。「万人受けしにくいタイプですが、パワーのある若手向けに開発しました。どんどん強打していくプレーで、全国大会で活躍してもらいたいですね」（原田隆裕さん）。安定したドライブを軸に戦うスタイルが主流のラージ界。しかし、テクニカルな小技とハードヒットを組み合わせた斬新な速攻プレーもありではないか。『Wαプレミアム』を手にした速攻の新星が現れることを期待したい。
ラージ用としては大きめの粒形状のトップシートはスピード重視。スポンジはハードで弾力がある
担当：王国編集部
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